| おそらくは”コストダウン””室内拡大”のためにFRとなりそうだ |
さて、マツダCX-5のフルモデルチェンジ版となる後継モデルの名称がCX-50になる、との報道。
これはSpyder7が報じたもので、欧州特許庁に「CX-50」の商標を申請済みで、早ければ2021年、遅くとも2022年に発表される、としています。
そして新型CX-50はSKYACTIVエンジン、SKYACTIVシャシー、SKYACTIVボディを採用するとも述べていますが、話題の「FRプラットフォーム」については採用されるかどうかまだわわからない、とも。
マツダの方向性を鑑みるならFRベース
ただ、以前にマツダの丸本社長が「FR化はコスト削減のため」とも述べており、この意図を汲むならば、CX-5後継たるCX-50はFRベースとなる可能性が高そう。
なお、CX系は4WDを前提に設計されているのでフロア下にプロペラシャフトを通す構造を持っており、そのために「FFでもFRでも室内の広さがが変わらず」、かつ車体の大きさが一定以上になると、エンジン横置きFFベースよりも、エンジン縦置きFRベースのほうが”室内が広くなる”とも述べています。
こういった状況を鑑みるに、CX-50は時期MAZDA6同様にFRベース(ラージ・アーキテクチャ)となり、直6エンジンが搭載されることになると考えて良さそうですね。
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そしてSpyder7では、FR化されるならば3リッター直6+48ボルトマイルドハイブリッド、3.3リッター直6の2つがトップレンジに据えられると予想しており、その下には2.5リッター直4(SKYACTIV-G)+48Vマイルドハイブリッド、2.5リッター直4オンリー(SKYACTIV-G)、2.2リッター直4ディーゼル(SKYACTIV-D)が用意されるだろう、とも。
加えて、そのスタイリングについてはAピラーとCピラーをより「寝かせた」クーペスタイルになると予想しており、これもまた「ありそう」。
現在のマツダは、ノーズを「バンパー一体」とすることでシャークノーズを採用して延長し、これによってボンネットを長く見せています。
さらにはMAZDA3やCX-30で見られるように、ウインドウの天地(上下)をボディに比較して小さく設定していて、ウインドウ面積を小さく見せるデザインを採用。
これの意味するところは、SUVであってもスポーツカーライクに見せるということに他ならず、とくにCX-30ではラゲッジスペースを犠牲にしてまでこのデザインを採用していることからも推測が可能です。
なお、SUVにおいては、CピラーとAピラーの角度が立っていてウインドウの面積が大きくなればなるほど「ファミリー感」が強くなり、マツダはこれを嫌っているとも考えられます(ファミリー層はCX-8もしくはその後継にて狙うのだと思われる)。※MX-30もキャビンを小さく見せるデザインを採用しており、これがマツダの一つのトレンドであるのは間違いない
これはセダンでも同じことで、車体が小さくなればなるほど居住空間確保のためにピラーの確度が立ち、ガラス面積が大きくなるのが一般的。
そして「小さなセダンは、これによってなんとなく営業車っぽく見えてしまう」んだろうとも考えています。
すでにマツダは「CX-50」の商標を登録済み
そこで気になって日本の特許庁にて検索をかけてみると、実際にマツダはCX-50の商標を登録済み。
さらにはCX-10/CX-20/CX/40/CX-60/CX-70/CX-80/CX-90の商標も同時に登録(2019年4月)していて、現在のCX系後継モデルはすべて「CX+2桁」に移行するのかもしれません。
なお、ここで気になるのは「CX-10」や「CX-20」で、ただし商標が登録されたからといって発売されるかどうかは未確定。
というのも、他社がこういった名称を持つクルマを発売しないよう、「予防対策」として、実際に使用する予定がなくとも予め類似する商標を登録しておくことが例として多いため(カシオは”G-SHOCK”以外にも、A-SHOCKからZ-SHOCKまでを登録している)。
なお、この「CX+2桁」はCX-30に端を発していますが、この命名の理由は「本当はCX-4としたかったが、CX-4の名はすでに中国で別の(マツダの)クルマが使用していて、それを混同を避けるため」だと明かされていますね。
おおそらくは苦肉の策だったのだと思われるものの、今回の一連の商標登録を見る限りでは、それが主流となるのは間違いなさそうです。
参照:Spyder7, J-Platpat