| マヒンドラは他のクルマでも、FCAと争った「ジープに似すぎている」訴訟に負けたばかり |
さて、インドのマヒンドラが新型車「Thar(サー)」を発表。
一見して「え?ジープ・ラングラー?」と思ってしまうほどのそっくりさんですが、これはジープとは何の関係もないクルマ。
この「サー」を紹介する前にはちょっと時計の針を前に戻さねばならず、まずマヒンドラは「ロクサー(ROXER/下の画像)」を米国に導入していますが、これもまたどうみてもジープそのもの。
当然ながらジープの商標を保有し「ジープ」ブランドを展開するFCAは「ロクサーをアメリカで売らないよう」輸入と製造を差し止めを求める訴えを2018年に起こしています。
こちらがそのジープ(ウィリス)。
「似ている」ことは公的に証明されている
そして2019年に米国連邦裁判所は「ロクサーとジープ・ラングラーのフロントグリルは酷似しており、マヒンドラはそのグリルを使用しないよう」という判決を下していて、その後にマヒンドラが変更したのがこちらのグリル。
ただ、これはトヨタ・ランドクルーザー(FJ40)に似ていて、どうやらマヒンドラは何かを真似しないとやっていけない性質なのかもしれません。
ちなみに、2018年にFCAから訴えられた際、マヒンドラは「根拠のない嫌がらせ」だと突っぱねており、2009年にFCAと「なんらかの取り決めがある」と主張。
ただし実際にはFCAが訴えを起こしているので、その取り決めは架空もしくはもはや意味をなしていないと考えるのが妥当です。
なぜマヒンドラはFCAの神経を逆なでするような真似を?
そして今回発表されたTHARですが、これはどう見てもジープ・ラングラーのそっくりさん。
特にフロントには「横線」も入るものの「7スロット」が用いられていて、FCAが黙っていないのは火を見るよりも明らか。
インテリアについても前世代のラングラーを連想させ、ここまで似ていると「ラングラーのマヒンドラ版ノックダウンなのでは」とも考えてしまうほど。
なお、このあたりマヒンドラからもFCAからも何らコメントは出ておらず、かつ「訴訟で争った」間柄ということを考えると、FCAがマヒンドラになんらかの許可を与えるとも考えにくく、よって「10月2日」と言われる正式発表時にはひと悶着あるのかもしれません。
ちなみにマヒンドラは現在(フェラーリのデザインで有名な)ピニンファリーナの親会社であり、デザインカンパニーの親会社がパクリばっかりを行うというのもまた示しがつかない事実でもありますね。