| ブガッティの場合はフロントスクリーンがないほうが「価値が出る」かも |
さて、世の中は「スピードスター流行り」であり、スーパーカーメーカー各社ともフェラーリ・モンツァSP1/2、アストンマーティンV12スピードスター、マクラーレン・エルヴァ等の限定モデルを発売しています。
さらにはランボルギーニもスピードスターを発売する可能性が高く、しかし今のところスピードスターに向けて動いていないブランドは「ブガッティ」。※ただしワンオフにて製作しているというウワサもある
ブガッティがスピードスターを作るとこうなる
そしてブガッティが動くよりも先に、「ブガッティがスピードスターを作ったら」というレンダリングを実際に作ってしまったのがアーティストのAlessio Minchella氏。
このレンダリングは「タイプ251 Evo」と命名され、もちろんインスピレーション下は1955年のタイプ251レーシングカー。
なお、ブガッティ・シロンをベースにしたという設定を持っていますが、そのためにホイールベースや前後トレッド、エンジンやトランスミッションはシロンと同一という想定です。
このタイプ251 Evoのゴールはいくつかあり、まずはスピードスター化による重量低減。
もともとスピードスターはルーフやウインドウ類を取り除くことにより低重心化と軽量化を図り運動性能向上を狙ったもので、その意味でもこのタイプ251 Evoの目的はスピードスター本来の意図に沿ったものだと言えそう。
ブガッティらしさを決する要因とは
そのほか、「どこからどうみてもブガッティであること」を目指したといいますが、これはけっこう難しい課題かも。
というのもブガッティらしさというのは「馬蹄形グリル」くらいしかそれを連想させるものがなく、ブガッティの歴史というのはこれから作ってゆくものだとも考えられます。
というのもブガッティは活動していなかった期間が長く、そのためにいわゆる量産車を作っていた時代がないうえ、「クラシックカー」から一気に「現代のハイパーカー」へとジャンプしたブランドでもあるわけですね。
よって、本来であれば「クラシックカーと現代のクルマ」との中間にある「近代化された手法で製造されたクルマ」が存在し、それがそのブランドのアイコンとなるデザインを築いていたはずなのですが、ブガッティにはそれがない、ということに。
ブガッティは現在「売却話」が出ており、それに関連してか現在ニューモデルの開発がストップしているといい、場合によっては今後の活動が現在とは全く異なる方向へと向かう可能性もあって、ちょっとした不安も感じます。
なお、マクラーレン「エルヴァ」はフロントウインドウがないことに起因してその販売が思った通りに進まないとされていますが、ブガッティの場合は幸いにもクラシックカーのイメージが強く、よってフロントウインドウがないほうが「ブガッティらしい」と認識され、人気を呼ぶかもしれませんね。