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ポルシェが「未公開コンセプト」一挙公開!タイカンは当初、918スパイダーの4ドア版として考えられていた

2020/11/14

ポルシェのコンセプトカー、ヴィジョン・ツーリスモ

| ポルシェ960ツーリスモは偶然から生み出され、「タイカン」となった |

さて、ポルシェが次々発表している「市販されなかったコンセプトカーたち」。

これまでにも様々なコンセプトカーが公開されていますが、今回は数台をまとめて紹介したいと思います。

まずは「ポルシェ・ヴィジョン・ツーリスモ(960ツーリスモ)」。

これはポルシェのチーフデザイナー、ミヒャエル・マウアー氏がデザインスタジオにて、同社スタッフがスケッチした918スパイダーの原案を見たときに「ひらめいた」のだそう。

見ようによっては4ドアに見えた

そして同氏が見た角度からだと、それは「4ドアのように」見えたといい、この瞬間に「4ドアスーパースポーツ」の構想が持ち上がった、とのこと。

その時点では「ガソリンエンジンをリヤミッドにマウントしたスーパースポーツ」をイメージしており、どうやってミドシップカーに後部ドアと座席を設けるかが悩みのタネだったそうですが、その解決策が「ピュアエレクトリック」。

porsche-vision-turismo-concept-6

これだとエンジンの問題を一気に解決でき、そこからタイカンの開発が始まった、と紹介されています。

porsche-vision-turismo-concept-5

画像を見ると非常に美しいクルマであり、このスタイルで発売してほしかったな、と思ったり。

porsche-vision-turismo-concept-8

この段階では、(室内の構造を見るに)おそらくまだガソリンエンジン搭載をイメージしているようですね。

ポルシェ・ヴィジョン916は「どれだけコンパクトなスポーツカーを作れるか」へのチャレンジ

そしてこちらは1970年代に活躍したポルシェのレーシングカー、916をイメージした「スモールエレクトリック・スポーツカー」、ポルシェ・ヴィジョン916。

Porsche-Vision-916-03

これは2016年に「どれだけコンパクトなスポーツカーを作れるか」というコンセプトのもと制作されたデザインスタディで、エレクトリックモーターは「インホイール」。

Porsche-Vision-916-02

ボクスター・ベルクスパイダーは”909ベルクスパイダー”へのオマージュ

こちらのボクスター・ベルクスパイダーは実際に走行可能なコンセプトカーとして2014年に製作されたもの。

インスパイア元の909ベルクスパイダーはなんと車体重量384kgというレーシングカーです。

porsche-boxster-bergspyder-spinoff-1

なお、909ベルクスパイダーはヒルクライムレースでの勝利を目的に製造され、つまりル・マン24時間レースのような「耐久」ではなく「一発」の速さを狙ったという思い切りの良さでも有名ですね。

porsche-boxster-bergspyder-spinoff-4

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軽量コンパクトを追求した「ポルシェ904リビングレジェンド」

こちらは1960年代のポルシェ904へのオマージュとしてデザインされた「904リビングレジェンド」。

カーボンファイバー製シャシーを使用して可能な限り軽量に仕上げたというコンセプトカーであり、制作されたのは2013年。

Porsche-904-Living-Legend-01

リアセクションは「935クラブスポーツ」を連想させ、このほかのコンセプトカーにも同様のデザインが見られるため、この時期ポルシェは「このデザインに凝っていた」ということになりそうです(テールパイプも935クラブスポーツと同じ)。

ポルシェらしさが感じられる一台でもあり、市販すればかなりの人気を集めそう。

ルーフの接合面を見るに、ディへドラルドアを採用しているものと思われます。

Porsche-904-Living-Legend-08

2005年に考えられた未来のクルマ、ポルシェ906リビングレジェンド

そしてこちらは2005年にデザインされた「906リビングレジェンド」。

もちろん1960年代のレーシングカー、906をイメージしたものですが、ポルシェはモータースポーツに関して豊富なレガシーを持っており、それを現代に蘇らせようという動きがこのあたりから活発化したのかもしれません。

porsche-906-living-legend-nose

なお、現在ポルシェは過去にモチーフを求めることが多く、918スパイダーの後継モデルも「過去のレーシングカーを意識した、レトロ路線に」なる可能性があるとも言われています。

ちなみに現在考案されているコンセプトカーより、2005年に考えられたコンセプトカーのほうが未来的な印象がありますが、「(1970年代同様に)当時は未来志向だった」のでしょうね。

918スパイダーに通じるデザインを持つこと、そしてこの頃にはすでに「クワッドLED」が考えられていた、ということもわかります。

porsche-906-living-legend-rear-three-quarters

ポルシェ・ケイマン×550=ル・マン・リビングレジェンド

こちらは2016年に考えられたデザインスタディ、ポルシェ・ル・マン・リビングレジェンド。

ケイマンをベースとして550のイメージを投影させています。

porsche-le-mans-living-legend

ディへドラルドア採用、そしてリアフードの開き方はなかなかに衝撃的。

porsche-le-mans-living-legend (1)

フォーミュラE参戦用マシンがベース、ポルシェ・ヴィジョンE参戦用コンセプト

こちらは2019年に考えられた、比較的新しいコンセプトカー「ポルシェ・ヴィジョンEコンセプト」。

フォーミュラE参戦用マシンをベースに、サーキット走行専用のハイパーカーとして考案されたものです。

porsche-vision-e

現時点では1/1サイズのハードモデルが作られたに過ぎないそうですが、もしかすると数年後には実際に発売されるんじゃないかと考えたりします。

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918スパイダーのエボリューションモデル、ポルシェ918RS

この918RSコンセプトは「918スパイダーをさらに空力的、シャシー的に強化したら」というコンセプトにてデザインされており、つまるところ「ハイパーカーをさらにハイパーにしたクルマ」。

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なんとなくフェラーリっぽくもありますが、ほかの一部コンセプトカー同様に「縦に長いヘッドライト」、「縦方向を強調したデザイン」を持つようですね。

porsche-918-rs-concept-rear-three-quarters-high

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参照:Porsche

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