| ポルシェが公式にて”市販されない”クルマのデザイン案を公開するのは珍しい |
さて、ポルシェは先日「発売に至らなかったクルマたち」を順次公開してゆくとコメントしましたが、今回そのうち「ポルシェ・ヴィジョン920」。
ポルシェは919ハイブリッドにて、ル・マン24時間レースにおいて3連覇という輝かしい成績を残したのちにFIA世界耐久レース選手権から引き上げていますが、そのチームは解散すること無く存続したまま(その後、919ハイブリッドEVOにてニュルブルクリンクの記録を書き換えることになる)。
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もしもポルシェが耐久レースを続けていたら
そして、その耐久レースチームのデザイン部門が考えたのがこのポルシェ・ヴィジョン920で、もちろんテーマは「ポルシェがル・マンから引き上げずに戦い続けていたら」。
このヴィジョン920が考案されたときにはすでにポルシェがル・マン撤退を決めていた時期だと思われ、よってこのヴィジョン920はそもそもの前提が「もし」というところおからスタートしていると考えてよく、そのぶん自由な発送にてデザインされているようにも思えます。
ポルシェ・ヴィジョン920はこんなレーシングカー
もちろん、このポルシェ・ヴィジョン920は純然たるレーシングカーということになり、よって公道走行を無視した設計を持っています。
最重要視されたのはおそらくエアロダイナミクスで、バブル状のキャビンなど、いかにも空気抵抗が少なそうな形状を持っていますね。
ボディカラーはレッド、ブラック、ホワイトとおいうポルシェのモータスポーツ部門らしいカラーを持ち、フロントバンパ脇には「pd」つまりポルシェデザインのロゴが入っています。
そしてリアフェンダーの盛り上がりはポルシェがこれまで参戦させてきたレーシングカーを強く想起させるもの。
伝統に加え、新しさも
ヘッドライトは「クワッド」ではなく縦方向のバーとなっています。
サスペンションはインボード式ですね。
上から見るといっそうユニーク。
車体後方上部にはエキゾーストパイプらしきものが見えるので、エレクトリックモデルではなく、ガソリンエンジンを搭載している、ということもわかります。
リヤセクションにはは高速走行時の安定性を考慮したと思われる二本のシャークフィン。
そして多くのレーシングカーとは異なり、巨大なリアウイングが存在しないのは特筆すべき点で、おそらくはリタラクタブルウイングを装着しているのだと思われます。※おそらくはレギュレーションにもとらわれない車だと考えていいのかも
フロア下にはエアの通り道が設けられ、車体後部からエアを吸い出す構造を持っており、かなり強力なダウンフォースを発生しそう。
なお、ブレーキキャリパーは車体中央に取り付けられ(アルファロメオRZ/SZのようだ)、おそらくは重量配分の適正化を狙ったものだと思われます。
テールランプも919ハイブリッドとは異なる「横方向のLEDライトバー」を備えており、ここはポルシェの市販車(ロードゴーイングモデル)との関連性を感じさせる部分でもありますね。
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