| オメガ・スピードマスターは「買わねばならない腕時計」の1本だと認識してはいるが |
さて、オメガが2021年のニューモデル第一弾として「スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル マスター クロノメーター」を発表。
最大の特徴は、その名からもわかるとおりにマスター クロノメーター認定を受けたCal.3861を搭載することで、ブレスレット以外はこれまでのスピードマスター ムーンウォッチと基本的に同一です。
なお、ステンレス製だとバリエーションは4つあり、クラシカルなドーム型のヘザライト風防を持つモデルにメタルブレスとナイロンベルトモデルの二種、サファイアクリスタル風防モデルにはメタルブレスとレザーブレスの二種。
ヘザライト風防モデルには、よりオリジナルモデルに近い外観を維持するためにソリッドバック(シーホースの刻印入り)、逆にサファイアクリスタルモデルだとシースルー(スケルトン)バックが採用されています。
驚愕の耐磁性能と精度を誇るスピードマスターの誕生
今回のスピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル マスター クロノメーターに採用されるムーブメント「Cal.3861」は1960年代のCal.861をベースにしていますが、2019年には脱進機をコーアクシャル化して耐磁性能を15,000ガウスにまで向上させています。
この15,000ガウスというのは、耐磁腕時計として有名なロレックス・ミルガウス、そしてIWCインヂュニアを遥かに超える数値を持っており、文字通りの「桁違い」。
さらにマスタークロノメーター認定ということを鑑みるに、オメガの本気がここに見られるように思います。
なお、オメガによるとマスタークロノメーター認定の基準を満たすムーブメントの開発には4年を要したといいますが、ベースとなるCal.861は非常にコンパクトなムーブメント(27ミリ)であり、これをコーアクシャル化し、さらにクロノメーター認定精度にまで高めるのは非常に困難であったことは想像に難くありません。
精度、耐磁性能ともに圧倒的とも言えるレベルにあるCal.3861ですが、唯一の弱点は「50時間」という、最新モデルとしてはやや見劣りするパワーリザーブかもしれませんね。
そのルックスは第四世代譲り
このスピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル マスター クロノメーターのルックスは第四世代ののスピードマスターに近いという印象で、ベゼルはセラミックではなくアノダイズド(アルマイト/陽極酸化処理)加工が施されたアルミニウム製。
ミニッツトラックは「ようやく」ムーブメントの振動(18,000/時)にあわせた幅に調整されています。
ケース径は42ミリ、文字盤はオメガのアプライドロゴと段差付きのブラックダイアル、かの有名な「ドットオーバー90」も採用。
スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル マスター クロノメーターのバリエーションはこうなっている
そこでバリエーションを見てみたいと思いますが、まずこちらはヘザライト風防+ステンレススティールベルトモデルの「310.30.42.50.01.001(737,000円)」。
こちらはナイロンブレスモデルの「310.32.42.50.01.001(704,000円)」。
両者ともケースバックはソリッド、そしてシーホースの刻印入り。
こちらはサファイアクリスタル+メタルブレスモデルの「310.30.42.50.01.002(847,000円)」。
レザーブレスモデルの「310.32.42.50.01.002(803,000円)」。
ケースバックはこんな感じ。
そしてブレスレットの変更が行われたこともトピックで、メタルブレスレットには中ごまコンパクトになったUシェイプリンクが採用され、さらにクラスプは幅が15ミリに縮小されています。
なお、オメガらしく様々なストラップが用意されているのも嬉しいところですね。
新型スピードマスターにはゴールドモデルも用意
そしてこのスピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル マスター クロノメーターにはステンレススティールモデルに加えてゴールドモデルも用意され、18Kセドゴールド(ピンクゴールド)と、18Kカノープスゴールド(ホワイトゴールド)がラインアップ。
これらについては風防がいずれもサファイアクリスタル、そしてケースバックもサファイアクリスタル(シースルー)。
セドナゴールド(310.60.42.50.01.001)の価格は4,114,000円、カノープスゴールド(310.60.42.50.02.001)の価格は5,346,000円。
ぼくはずっと前にスピードマスター(自動巻き)を購入してその精度や仕上げのイマイチさに辟易しており、逆にロレックスの正確さや安定性、フィニッシュを見直すことに。
それ以降オメガとはご無沙汰ですが、すいぶん品質や精度を上げたように思われ、このあたりでスピードスターでも買っておく必要があるだろう、と(何年か前から)考えているところです。
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参照:OMEGA