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テスラ最大のライバルにして天敵、「ルシード(ルーシッド)」。テスラのエンジニアが設立し、第一号車「エアー」の発売と2.5兆規模の巨大上場が目前に迫る

2021/02/25

テスラ最大のライバルにして天敵、「ルーシッド」

| テスラとの直接競合を避けるためか、ルーシッドはやや異なる路線で攻めてくるようだ |

さて、おそらくは直近でもっともテスラを脅かしそうな存在がルシード(ルーシッド)。

このルーシッド・モータースはピーター・ローリンソン氏によって設立されていますが、同氏はロータスやジャガーでの経験を持ち、その後にテスラへと加わっています。

テスラではモデルSの開発に関わるものの、モデルXの開発段階にてイーロン・マスク氏との対立があったといい、その後テスラを離れ、自身にてルーシッド・モータースを設立することに。

ルーシッド・モータースはテスラ「最大の」ライバルに?

なお、ルーシッド・モータースは今回ようやく第一号車「Air(エア)」を発売する運びとなっていますが、それに際し、現在発売されているEVと自社製品とを比較しての優位性や特徴を紹介するコンテンツを公開しています。

そしてこういったコンテンツの紹介については、SPAC(特別目的買収会社)上場を控えているということもあり、投資家の注目を集めようということも関係しているのでしょうね。

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ルーシッド・モータースは今回の上場にて、その評価額が最大で2.5兆円にも達すると見られていますが、このSPAC上場は現在一つのブームとなっていて、EV関連だとNikola、Fisker、XL Fleet、Canoo、Lordstown Motors等がこれを通じて上場を果たし、インフラ関係ではEVgoやChargePoint等がSPAC上場によって多額の資金を獲得しています。

EVスタートアップがこういった手法にて資金調達をできるようになった背景には「テスラの成功」があり、投資家が「第二のテスラ」を見出そうと躍起になっている状況も反映されているのでしょうね。

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ルーシッド・モータースはテスラのライバルになろうとしているわけではない

なお、今回ルーシッド・モータースが公開したコンテンツを見るに、ルーシッド・モータースの目指すところは「ラグジュアリー」。

そして同社は「テスラはラグジュアリーではない」と切り捨てており、むしろライバルはメルセデス・ベンツのようなプレミアムカーメーカーである、とも。

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公開された画像を見るに、強くテスラを意識してはいるものの、けしてテスラをすべての面で越えようとしているわけではなく、しかし重視しているのは一回の充電あたり航続可能距離や充電時間など、「日常の使い勝手」であるようです。

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そういった観点からすると、ルーシッドは他社に比較すると秀でているようにも見えますね(そして、数字上の比較だとポルシェ・タイカンがかなり低く見える)。

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ルーシッド・モータースが最初に発売するののセダンボディを持つ「エアー」ですが、その後にはSUVボディ、さらにはほかのボディ形状も展開予定。

それを可能にするのはスケートボード型シャシーで、この採用によって「より短時間で、より低価格で、より効率的に」バリエーションを増やすことができるとしています。

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なお、エンジニアの設立した会社だけあり、「テクノロジー」にこだわる部分が多く、ライティングなど様々な(自動車としての)機能へのこだわりを見せるのもテスラとはやや異なるところだと思います。

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加えて、投資家を強く意識しているところ、他社製品を研究した上で「勝てる」要素を探したところもテスラとは異なるところ(テスラは基本的にマーケティングを行わない)。

なお、EVはこれから「どんどん膨らむ」市場であってガソリン車のように「シェアの奪い合い」ではなく、他社より秀でた製品を作ることに集中するよりは、ルーシッドのように「強み」を活かす戦略を採用したほうがいいのかもしれません。

ルーシッド・エアーにはこういったバリエーションがある

ルーシッド・エアーについては通常ラインアップが3種類あり、800馬力/517マイルの走行が可能な「グランドツーリング(131,500ドル)」、620馬力/406マイルの走行が可能な「ツーリング(87,500ドル)」、そして480馬力/406マイルの「ピュア(69,900ドル)」。※コストパフォーマンスは悪くない

さらには限定モデルとして1080馬力/503マイルの「ドリームエディション(161,500ドル)」が存在します。

ちなみに当初はモロにテスラにぶつける形での発売を考えていたようですが、途中で方向転換をはかり、「ラグジュアリー」に転じたという印象もありますね。

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参照:Lucid Motors, Forbs, InsideEVs

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