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ポルシェ「これからのベンチマークは自動車メーカーではなくアップル」。さらに自社で最も遅れている分野はインフォテイメントシステムだと語る

投稿日:2021/04/30 更新日:

ポルシェ・タイカンのインテリア

| アップルが「すべてのものに対し、アップル製品らしさを求める」よう顧客を教育してしまった |

さて、ポルシェ北米CEO,キィエール・グルーナー氏によると、「我々のベンチマークはもはや自動車メーカーではなく、アップルである」。

これについてはいろいろな意味を内包するようですが、簡単に言うと「iphoneのように扱いやすく、なんでも揃っていなければならない」ということのようですね。

さらに、それはポルシェが目指したいかどうかではなく、「目指さねばならない」ところだとも語っています。

アップルとiphoneが消費者の認識を変えてしまった

同氏が強く主張するのは「インターフェースに関し、アップルが顧客を教育してしまった」ため、すべての業界において「それに従う」必要が出てきたこと。

そして顧客が現在クルマ(とくにEV)に望むのは、乗り込んで電源を入れるとすぐに起動すること、そしてカーナビゲーションなどの様々な機能が「揃って」いること。

こういった要望というのはすべてiphoneが持っているもので、顧客はクルマに対してもiphoneと同じレベルの操作性や機能を求めているといい、もう世の中のすべてがアップルの基準に合わせて判断されるという風潮ができつつある模様。

ただ、これにはちょっと思うところもあって、顧客が「スマートフォン同様のインターフェースを期待する」のは、最近のクルマのインフォテイメントシステムはじめ、センターコンソール等が「スマートフォンっぽい」デザインにて作られることが多く、だからこそ消費者が「クルマにもスマートフォンのような機能」を求めるんじゃないかと思うわけですね。

そして、そこでクルマの機能が「スマートフォンの域に達していなければ」消費者はがっかりすることになり、自動車メーカーからすると「消費者のウケを狙ってっスマートフォンっぽくしてみたものの、逆の結果になった」ということにもなりそうです。

ポルシェ・タイカンのメーター

ポルシェが最も遅れているのはインフォテイメントシステム

そして前出のキィエール・グルーナー氏によると、「ポルシェがもっとも遅れを取っているのはインフォテイメントシステム」だと語り、それは最新モデルのタイカンでも同じだといいます。

現時点での問題の一つは「起動に数分かかること」ですが、これはスマホが「一瞬」で開くことに慣れた消費者にとって「苦痛」ということですね。

ただ、スマートフォンがすぐに開くのは、電源をオフにしているわけではなく「スリープになってるから」であり、実際にスマートフォンであっても電源OFFからの復帰はしばし時間がかかります。

しかし消費者はそういった事情を考慮してくれるわけではなく、「スマートフォンは使いたいときにすぐに使えるから」クルマにもそれを期待するようになり、ポルシェはそれに応えねば消費者から拒絶されてしまうだろうという結論に達した模様。

これについてはいくつかのシステムを切り分けたり、バックグラウンドで作動するシステムを設けたりといった対策が必要となるため、そうとうに「大きなチャレンジ」が必要になるだろうとも述べています。

ポルシェに対する興味を持続させる必要性

そしてほかにも「スマートフォンを真似ないとならない部分」もあって、それは「新しいアプリやオンライン製品を導入することで、ポルシェオーナーが自身のポルシェに興味を持ち続けられるようにすること」。

これはテスラが導入しているものに近いのかもしれませんが、たとえば「オンラインで”自動運転”を購入し、それをダウンロードし、アクティベートすると自動運転が可能になる」といった具合ですね。

そう考えると、これからのクルマは、これまでのクルマのように「ハードで進化させる」というよりは「ソフトで進化する」ということになり、消費者が様々なアプリを入れ、自分仕様の、自分が使いやすいクルマにカスタムされることを前提に設計される必要があるのかもしれません。

恐らくはこういった、ポルシェの感じる「問題」について、EVへの移行とともに業界全体を通じて鮮明になるものと思われ、どこかで(この分野ではリードしている)メルセデス・ベンツの優位性が大きくクローズアップされるケースも出てきそうです。※逆に、プレミアムカーメーカーなのにここで出遅れているBMW、レクサスの将来を危惧してしまう

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参照:Bloomberg

 

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