え？マイバッハのエントリーモデル？中国専用、3リッターエンジン搭載の「メルセデス・マイバッハS480」が約2500万円で販売開始

｜　なぜか中国ではメルセデス・マイバッハS580、S650は販売されていないようだ　｜

さて、現在ほとんどの自動車メーカーにとって中国は「外せない」市場となっており、その傾向はプレミアムカーメーカーであればあるほど強いように思います（普及価格帯のクルマはすでに中国現地の自動車メーカーのクルマに取って代わられているが、プレミアムカーメーカーのクルマは現地メーカー製品では代替できない）。

もちろんメルセデス・ベンツとて例外ではなく、だからこそ「Cクラスロング」などの中国市場専用モデルを多数導入しているということになりますが、今回紹介するのはやはり中国専用の、「マイバッハのエントリーモデル」。

マイバッハのエントリーモデル？

「マイバッハ」と「エントリーモデル」というのは対極にある言葉なので、「マイバッハのエントリーモデル」と耳にすると相当な違和感を感じますが、いかにマイバッハといえど、複数車種をラインアップすれば自ずと「上下」が発生することになり、今回追加されるのは「メルセデス・マイバッハ Sクラス S480」。

なお、中国以外の地域では（地域や国にもよりますが）S580 4Matic（4リッターV8ツインターボ/496HP＋48Vマイルドハイブリッド/21HP）、S650（6リッターV12ツインターボ/621HP）の2種類にて構成され、しかし中国だとこれらは（今のところ）販売されず、代わりに販売されるのがこのS480（3リッターターボ＋マイルドハイブリッド/362HP）。

なぜ中国ではS580やS650が販売されないのかはわかりませんが、もしかすると現地での環境規制をクリアできず、そのため3リッターモデルを追加することとなったのかもしれません。

あるいは、S580やS650では、加算される税金等を考慮すると「高すぎて売れない」という判断にてS480を追加するという線もなきにしもあらずですが、先代Sクラスの1/3は中国で販売されており、V12モデルをラインアップしていた時期も「販売は好調だった」という話だったので、「高すぎて売れない」ということはまずないだろうとも考えています（むしろこういった製品は、高いほど好まれる）。

新型メルセデス・マイバッハS480はこんなクルマ

新型メルセデス・マイバッハS480は上述の通り3リッターターボエンジン＋マイルドハイブリッドという構成となり、0-100km/h加速5.8秒、最高速は250km/h（リミッターによる制限発動）。

もちろんマイバッハは動力性能をうんぬんするクルマではありませんが、なかなかの俊足ぶりだと言って良さそう。

装備等の詳細については不明ではあるものの、現時点で「中国で購入できる唯一のマイバッハ」であることを鑑みるに、ブランド価値を損なわないように「全部入り」だと考えられ、使用される素材についても最高級だと思われます。

中国現地での販売価格は1,458,000人民元（日本円だと約2500万円）に設定されており、「輸入車」の割にはけっこう押さえた設定を持つように思えます。

なお、上述の通り、中国市場はメルセデス・ベンツにとって非常に重要な市場であり、かつ「高級なモデルほどよく売れる」ため、今後はほかの国や地域では販売しないような「マイバッハ」、たとえばGLEやEクラスあたりに「中国専用マイバッハ」を設定したりするんじゃないかと考えたりする自分がいます。

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