| ここまで実現が難しそうな数字が並んでしまうと、そもそもの計画自体を疑ってしまう |
ただ、中国だけに無理矢理にでも実現させる可能性もゼロではない
さて、このところ毎週のように出てくる「新興ハイパーカーメーカー」ですが、今回は中国から「ファーノヴァ・オートモーティブ(Farnova Automotive)・オセロ」が産声を上げています。
なお、ファーノヴァ・オートモーティブそのものは2019年に設立された自動車メーカーだそうですが、経営難に陥ったQiantu Motorsとの間で何らかの(プロジェクトの買取りなのか、もしくはOEMなのか)契約がかわされ、よってこのオセロは、Qiantu Motorsの開発していたK50をベースにしている、とのこと。
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ファーノヴァ・オセロの出力は1835馬力
報道によると、このファーノヴァ・オセロは2つのモーターを搭載して合計1835馬力を発生するといい、その価格は186万元(日本円で約3220万円くらい)。
1835馬力を発生するハイパーカーとしては望外に安価な設定ではあるものの、そもそも2モーターで1835馬力を実現できるのか等の疑問もあり、ほかの中国製ハイパーカー同様、結局は発売されないままに終わるのかもしれません。
なお、中国では様々なスタートアップに投資するのが一つの流行であり、こういったハイパーカープロジェクトは「投資を募りやすい」のだとは思いますが、結局のところ実現できない可能性が(これまでの例を見ても)高く、ともすると「投資詐欺」のようなケースもありそうです。
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さらにこのファーノヴァ・オセロは「0-100km/h加速1.8秒」というリマック・ネヴェーラなみの性能を謳っていて、このあたりからしてかなり「怪しい」という雰囲気。
ちなみに時速300キロまでは8.5秒、最高速は420km/hに達するとされ、バッテリーはスウェーデンのNorthvolt社製で75kWhの容量を持ち、航続距離は600kmというスペックが公開されています。
ちなみに生産開始はリマック・ネヴェーラやテスラ・ロードスターよりも早い「2022年」に設定されており、あらゆる意味で「そこまで風呂敷を広げて大丈夫か・・・」という感じ。
ボディサイズは全長4,670mm(183.9インチ)、全幅2,080mm(81.9インチ)、全高1,145mm(45.1インチ)なのでランボルギーニ・アヴェンタドールに近く、車両重量は1,350kgと紹介されていますが、これもまた「実現できなさそうな」数字ですね。
ただ、そのデザインは悪くなく、シャープなフロントにディヘドラルドア、フライング・バットレス、ルーフマウントエアブレーキといった特徴を持っています。
ファーノヴァ・オセロのインテリアはこうなっている
そしてこちらはファーノヴァ・オセロのインテリア。
カーボン製と思われるバケットシートを持ち、全体的にシャープでエッジの効いたデザインを持っていますが、スポーツカーらしくミニマルなデザインが好印象。
ステアリングホイールは八角形、ブレーキペダルも八角形を模していて、メーターはダッシュボード上にコンパクトな「アクリル板のようなもの」が設置されるにとどまります。
センターコンソールは「フロート」デザインですね。
なお、このファーノバ・オートモーティブはこのオセロのほか、「元ランボルギーニのデザイナーによる」エレクトリックバスのデザインを公開しており、さらに2023年からはSUVやセダンをはじめとしたEVを発売する計画を持っており、かなり野心的な企業でもあるようです。
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参照:CarnewsChina