| GPS計測だと時速417キロを記録し、ブガッティの公称最高速にはわずか3km/h及ばないのみ |
もちろんドライバーは安全確保のために最大限の注意を払い、綿密な準備を重ねてきた
さて、先日はブガッティ・シロンの個人オーナーがアウトバーンの速度無制限区間にて時速414キロという速度で走行して話題となりましたが、今回ドイツ運輸省がこの試みに対して言及し、ちょっとした苦言を呈しています。
アウトバーンには何箇所か「速度無制限区間」があり、今回の試みはその区間にて達成されたため「合法」ではあるものの、ドイツ運輸省いわく「道路交通における、道路利用者を危険にさらすことにつながる、あるいはつながる可能性のあるいかなる行動も拒否する」とのこと。
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アウトバーンにはこういった規則がある
アウトバーンには速度無制限区間があるといえど、「交通に携わる者は、いかなる他人もその状況下で避けられない以上の危害、危険、妨害、不便を被ることのないように行動しなければならない」「車両が常に制御できる程度のスピードしか出してはならない」という、危険な運転を禁止する法律があるといい、今回ドイツ運輸省はこの法律を全面に押し出し、「速度無制限だからといって、どれだけでもスピードを出していいということではない」ということを主張しているもよう。
今回の行為が違法であるとは言及しておらず、調査やなんらかの処分の対象になるとは報じられていないものの、ドイツ運輸省としては「こういった行為がたびたび行われたり、真似するものが登場するとかなわない」ということから、ちょっとクギを刺してみたのかもしれません。
ただ、実際に記録を打ち立てたドライバーからすると、むしろこの記録に「ハクがついた」と捉える可能性もありそうです。
アウトバーンの速度制限も議論の的に
なお、現在アウトバーンでは「全面速度規制」を行うべきという議論があるようで、その目的としてはもちろん安全のほか、「必要以上の高速域での走行による過剰な燃料の消費を防ぐ」、つまりは環境面にもあるもよう。
ちなみにこの速度規制案は「アウトバーンの速度制限を130km/hにとどめる」というものだそうですが、さすがにこれには大きな反発があるかもしれません。
ただ、今回のブガッティ・シロンの最高速挑戦が「安全に、無事故にて」行われたから良かったものの、危険視される行為を行っていたり、万が一事故を起こしていたりしたら、こういった速度制限案が「待ったなし」で導入されることになりそうですね。
ブガッティ・シロンが時速414キロを達成した際の動画はこちら
参照:Radim Passer, Autoblog