| まさか希少なフォードGTを「オールペン」するツワモノが存在したとは |
しかも細部に至るまで高い情熱をもって仕上げられる
さて、一風変わったカラーリングを持つ負フォードGTが中古市場に登場。
フォードGTは「新車購入後、2年間は転売できない」という制限があるものの、2年を過ぎればこの2020年モデルのフォードGTのように自由に売買ができるようになるわけですね。
なお、フォードGTを(新車で)購入できるというだけでも大変な栄誉ですが、新車で購入する権利を得た人の中でも「さらに選ばれしもの」はヘリテージ・エディションなる特別仕様オプションを装着でき、たとえば「何年のル・マン24時間レースを走ったフォードGT40と同じカラー」といった具合に、当時のリバリーを現代風に再現したカラーリングを施すことが可能です。
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ただしこのフォードGTは個人によるカスタム仕様
そしてこのフォードGTも「そういったヘリテージ・エディションのうちのひとつなのか、いやしかし見たことがないカラーリングだぞ」と考えていたのですが、販売者の説明を見るに、「もともとホワイトにブルーのストライプ入りだったフォードGTを、このカラーに塗り直した」カスタムカーなのだそう。
ただ、この奇抜なカラーはオーナーが自分の好みを反映させたものではなく、1966年のル・マン24時間レースを走ったフォードGT40を再現したもので、3位に入賞したホルマン&ムーディから出走した個体(下の画像)にインスピレーションを受けたもの。
なお、このカラーにペイントするにあたって、フォードGTのオーナーは初代フォードGT40のチーフデザイナーであったカミロ・パルド氏にコンタクトを取り、そこで一緒にこのカラーリングを考えたのだと紹介されています。
実際に両者を比較してみると、ゴールドのボディカラー(アトミック・ゴールドというらしい)にピンクのアクセント、ホワイトの差し色に「5」というナンバリングが共通していますが、いずれも現代風にアレンジされており、エッジやシャドウが設けられたり直線とカーブが組み合わせられたり、グラデーションが用いられたりといったアレンジも。
ホイールは当時のクルマと同じグリーンですね(HRE製に交換されている)。
こうやって見ると非常によく「ホールマン&ムーディ5号車」の雰囲気をよく捉えているように思われ、通常はこういった限定モデルのカスタムだと価値が著しく下がるものの、この個体の場合はむしろ価値が上がったと考えても良さそうです。
ドアハンドルは「ゴールドカーボン」。
リアウイングにはホールマン&ムーディのロゴ。
こういったロゴ、そしてカラーリング(グラフィック)含めてラッピングではなく塗装にて再現したというのは驚くべき部分であり、オーナーのこだわりが感じられるところでもありますね。
インテリアは「小変更」にとどまる
そしてこちらはこのフォードGTのインテリア。
ブラック一色のレトロな仕様で、パドルなど一部パーツがゴールドにペイントされているほかはほぼノーマル。
ただしシートにはちょっとしたカスタムが加えられ、身長180センチ程度までのドライバーでも問題なく乗れるように配慮されている、とのこと。
エンジンもノーマルのままですが、「2020スペック」なので出力が650馬力へと向上しているほか、車体そのものも2020年モデル以降の特徴として「強化」されている、と紹介されています(初期型のフォードGTがリア部分の剛性が弱く、ボディワークに亀裂が入ることなどがあったらしい)。
カスタム後にはシェルビー・アメリカン・コレクションやモントレー・カー・ウィーク開催中に行われた2021年マッコール・モーターワークス・リバイバル・イベントなど、いくつかの行事で展示されたものの、走行距離はわずか975マイル(1,569km)にとどまるといい、120万ドル(1億4000万円)の値付けにも納得のクオリティとコンディションを持っているようですね。
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参照:Collectors Garage