| 実車はオフィシャルフォトで見るよりもずっと複雑なデザインを持ち、高級感とエキゾチックさに溢れている |
ウラカン・テクニカはV10スーパースポーツ「最後の」モデルとしての存在感が十分
さて、ランボルギーニ大阪さん(心斎橋ショールーム)にてウラカン・テクニカを見せていただいたので紹介したいと思います(ありがとうございます)。
ウラカン・テクニカは現在のところランボルギーニの最新モデルであり、今年発表されると公表されていた2つのウラカンのうちのひとつで、ウラカンSTO同様の後輪駆動レイアウトを採用し、5.2リッターV10(640馬力)エンジンを搭載。
なお、価格は2990万円なので「かなり」安価な設定だと考えており、これだけの内容を持ちながら、よくこの価格で発売できたな・・・というのが偽らざる心境です(ぼくの事前予想では3500万円くらいだった)。
ランボルギーニ・ウラカン・テクニカは独自の個性を持っている
実車を見てみるとウラカン・テクニカは独自の個性を持っていることがわかり、同じ後輪駆動といえどもウラカンEVO RWD、ウラカンSTOともまた異なるデザイン軸を持っているように思います。
なお、デザイナーはいずれも同じくミッチャ・ヴォルカート氏ではあるものの、発売時(企画時)のCEOが異なっていて、ウラカンEVO RWDとウラカンSTOはステファノ・ドメニカリ氏、そしてウラカン・テクニカは現CEOのスステファン・ヴィンケルマン氏。※最近だと、ランボルギーニCEOは、ステファン・ヴィンケルマン氏→ステファノ・ドメニカリ氏→ふたたびステファン・ヴィンケルマン氏という流れ
両者はけっこう異なる方向性を持っているとも理解しており、ステファノ・ドメニカリ氏のほうがモータースポーツ志向が強く、ステファン・ヴィンケルマン氏のほうがストリート志向が強いんじゃないかとも考えていますが、ネーミングだと、ステファン・ヴィンケルマンCEOは「LP-ナントカ」というサブネームを使用するものの、ステファノ・ドメニカリ氏はこれを使用しておらず、そのほかにも色々と異なる部分もあるようですね(レトロ志向であるかどうかなど)。
なお、前面には押し出されていないものの、やはりウラカン・テクニカでは「LP」というサブネームが復活し、ボディサイドにはバッジが取り付けられています。
なお、この「テクニカ(Tecnica)」というネーミングは、ステファン・ヴィンケルマンCEOがガヤルドの時代に用いていたもので、それを復活させたもの。
そしてこのウラカン・テクニカのデザインを見ると、上述のように「EVO系」「STO」の延長線上とは異なり、どちらかというと(ステファン・ヴィンケルマン氏時代に発売された)ウラカン・ペルフォルマンテに近いようにも思えます。
つまり、ウラカン・テクニカは「ステファン・ヴィンケルマンCEOがやりたかったこと」を実現したクルマなんじゃないかとも考えていますが、そのためウラカンEVO / EVO RWDからは大きく変わった部分も見られ、ウラカン史上「もっとも大きい変更」が加えられているようにも思います。
ランボルギーニ・ウラカン・テクニカはこんなデザインを持っている
まずウラカン・テクニカのフロントから見てゆくと、そのバンパー左右は「シアン」とよく似た意匠を持っています。
なお、この意匠はウラカン・スーパートロフェオEVO2や、ここ最近目撃されているアヴェンタドール後継モデルにも採用され、かつウルスのフェイスリフト(マイナーチェンジ)モデルにも取り入れられるようで、次世代ランボルギーニ共通のデザインだと考えて良さそう。
この「外側から内側へと巻き込む」ようなボディカラー同色部分の処理は「ウラカン・ペルフォルマンテ」に近いと感じさせられる部分。
そしてこのブラック部分には「リブ」のような盛り上がりも。
フロントスプリッター下部は同様の形状を持つパーツが「二重」に。
フロント周りついては、オフィシャルフォトで見るよりもずっと複雑な形状を持っているようですね。
ボディアンダーは「スタイルパッケージ」にてグロスブラックへ。
フロントフードの形状も変更され、奥側(フロントウインドウ側)がブラック化され、フードが短く見えるように再デザインされています(一部盛り上がっていてダウンフォースを発生させそう)。
ドアミラー下部はオプションによって下半分とステーをブラックにペイントすることが可能。
ちゃんと内側まで塗り分けられていますが、ここは運転席からも目に入る部分なので、コストをかけて塗り分けた際の満足度は高そうです。
そしてルーフもオプションのブラック仕様ですが、ルーフだけではなくAピラーの内側もブラックにペイントされ・・・。
そのブラック部分がそのままルーフへとつながる形に。
つまりは相当に手間のかかっている塗装ということになり、これもやはり「お金をかける価値がある」オプションでもありますね。
なお、フェラーリ同様に、カラーが変わる部分の「マスキングの段差」を均すことによって境界線のギャップが完全に打ち消されています。
そしてルーフのブラックはリアセクションへと続きます。
エンジンフードは新しい形状となってガヤルド時代の「トンネルバック」が復活。
このカーボンエンジンカバーもオプションではありますが、これもやはり「必須」(ブラックルーフとのマッチングもいい。たぶん売却時にこれの有無では金額にけっこう大きな差が出る)。
この「V10」と点火タイミングを示すバッジのフォントも(イタリックへ)変更され、これまでのシルバーベースからブラックベースへ。
リアサイドウインドウの形状が変更され、その後ろのダクト形状含め、エッセンツァSCV12同様のデザインが採用されていますが、フロントバンパーの意匠然り、ランボルギーニが「V10モデルとV12モデルとの共通性を持たせた」ことはぼくにとって非常に大きな驚きで、というのもランボルギーニはこれまで、V10モデルとV12モデルとの間に「けして超えることのできない壁」を設け、一貫してパーツやデザインの共通性を持たせなかったため(インテリアだと、ステアリングホイールはじめ、スイッチ類の共有すら許されていない)。
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そしてこのウインドウとダクトはリアフェンダーへと繋がり・・・。
リアフェンダー上部の形状も新デザインへ。
これまでウラカン→ウラカンEVOと世代が変わっても(リヤサイドウインドウ同様)変更されなかった部分ですが、(STOを除いて)はじめてそのデザインが変更されたことからも、いかにこのウラカン・テクニカが特別であるかがわかります。
ちなみにこの部分のデザイン変更によって給油口の位置も変更されることに(給油の際、ボディにガソリンが付着する危険性が減少した)。
そしてリアには新設されたリアウイング(この上部にもリブのような突起が設けられている)。
このリアウイングもウラカン・ペルフォルマンテへのオマージュだと考えていいのかもしれません。
ステーはこういった形状。
ちなみにこのリアウイングはオプションにてグロスブラックへと変更可能です。
ホイール形状はかつてのリボルバー(フォーン・ダイヤル)形状を演題的に解釈し、ランボルギーニのデザイン言語であるヘキサゴン(六角形)を落とし込んだデザインへ。
テールパイプもヘキサゴン。
リアセクションもフロント同様に複雑な形状を持ちますが、真ん中がブラック、両端がボディカラー同色、そしてハの字構造を持つデザインもまた、ウラカン・ペルフォルマンテと共通するところであり、ウラカン・テクニカは「ウラカン・ペルフォルマンテの後継(後期)モデル」だという印象ですね。
その他の写真はFacebookページのアルバム「ランボルギーニ・ウラカン・テクニカ(155枚)」に保存中。
ランボルギーニ大阪さんにはいつもお世話になり、お礼申し上げます。
ランボルギーニ大阪 心斎橋ショールーム
〒541-0057
大阪府大阪市中央区北久宝寺町3丁目6−1
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