| もしかするとヒョンデは電動化の波に乗り、逆に波に乗れないトヨタやホンダに大きく差をつけることになるかもしれない |
いずれにせよ、今後のヒョンデの動きには要注目
さて、ヒョンデは「1974年のヒョンデ・ポニークーペへのオマージュ」としてN ヴィジョン74を発表していますが、続いてRN22eなるコンセプトカーを発表。
N ヴィジョン74が過去へのオマージュだとすると、このRN22eは未来志向のコンセプトカーであり、出力576馬力 / 740Nmを誇るエレクトリックスーパースポーツということになりそうです。
プラットフォームはキアのE-GMP(Electric-Global Modular Platform)で、その外観はアイオニック6をベースとしています。※キアは現在ヒョンデ傘下にある
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ヒョンデ「N」もサステイナブルな時代へ
なお、ヒョンデの「N」はBMW「M」やメルセデス・ベンツ「AMG」に相当するハイパフォーマンスブランドで、このNはヒョンデの本社所在地、そしてニュルブルクリンクの頭文字を表します。
これまでには「i30N」といったガソリン車ベースのハイパフォーマンスカーをリリースしていたものの、今後は「N」ブランドもサステイナビリティを追求するということで、少し前にはガソリン時代の立役者をごっそり異動させるという人事も行っています(これはヒョンデに限らず、フェラーリとランボルギーニも同様である)。
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そんな中で登場したのが今回のRN22eということになりますが、駆動方式は前後にエレクトリックモーターを配置する4WDで、ヒョンデによると「ツインクラッチによる」トルクベクタリング」を採用しているとのこと(技術解説はなされていない)。
ただしドライバーは、ドライブモードセレクターで前後車軸のトルク配分を選択できるといい、後輪にトルクを集中させれば「ドリフト」も可能となるようですね。
ちなみに800ボルト充電にも対応しているといい、バッテリーを使い切った後は、18分以内に10~80%の容量まで充電できる、とアナウンスされています。
上述のとおり、ヒョンデは本格的なパフォーマンスカーメーカーとしての地位を固めたいと考えており、今回のRN22eの発表に際し、Nブランドマネジメント担当副社長であるヒル・ワルテンベルグ氏によれば、「われわれヒョンデ”N”は、サステイナブルな高性能車の新しい基準を打ち立てるために前進しています。エレクトリック化されたハイパフォーマンスカーの新しい章を情熱とともに開始し、我々の創造性、エンジニアリングの専門知識、競争力を駆使してこの目標を追求します」。
そしてヒョンデの情熱を表すかのように、RN22eでは外部に向けエキゾーストパイプから 、室内ではスピーカーから「Nサウンド」を発するといい、これはほかメーカー同様の「疑似サウンド」ということになりそうです。
ちなみにヒョンデはこれまで「RM(レーシング・ミッドシップ)」として一連のミドシップコンセプトをリリースしていて、最初はガソリン、最近ではエレクトリックパワートレインに進化しており、ここで得た知見はロードカーの開発にも生かされている、とのこと。
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その一例として、ヴェロスターNとエラントラNには、トルクステアとオーバーステアを制限し、同時にコーナーからの素早い脱出を実現する「トリックディファレンシャル」がRMシリーズのコンセプトカーからデリバリーされているようですね。
よって今回のRN22eについても単なるコンセプトだけでは終了せず「ローリングラボ(走る実験室)」として機能し、ヒョンデのエンジニアによってテストと検証が続けられ、将来のNロードカーにその先進技術を搭載できるようになることが期待されます。
おそらくこのRN22eそのものの市販は期待できず、しかしその技術の多くはロードカーに投入されることになりそうですね。
RN22eが公開された「ヒョンデ・デイ」公式動画はこちら
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