| BMWは以前よりリサイクル、サステイナブル、環境に対して非常に高い意識を持つ企業でもある |
こうやって自動車のコストがどんどん増加することになるが、それもまたやむを得ない
さて、BMWは2025年に新しい電気自動車「ノイエクラッセ(モデル名ではなく、シリーズ名というか世代の名称)」を発表する予定ですが、これには様々な新しい取り組みが盛り込まれ、すでに新型バッテリーが採用されることがアナウンスさていますが、今回は漁業に使用した網を再利用するという試みを発表。
ちなみにこういった海洋廃棄物の再利用については多くの業界にて取り組みが行われ、とくにアパレル業界ではもはや一般的になりつつあるようですね。
-
トム フォードが「ダイバー風」「自動巻き」腕時計、N.002オーシャンプラスチックのニューモデルを発表!海洋ゴミから作られたエコウォッチ
| ダイヤルの文字やインデックス、針もダイナミックに | オーシャンプラスチックはオシャレなリゾートウォッチとしては最適かも さて、2018年に腕時計業界へと参入して話題を呼んだトム フォード。つい先 ...
続きを見る
BMWは自動車業界では他に例のない独自技術を使用
今回BMWが発表したのは、自動車業界では他社が行っていないというユニークな技術を使用するということ。
これはデンマークのPLASTIX社との提携によって実現された新しい加工技術だといい、この技術により古い漁業廃棄物はプラスチック粒子(ペレット)へと生まれ変わります。
そしてその原料を新しいプラスチックに加え、自動車の内外装として利用できるほどの耐久性を持つトリムピースへと成形するこわけですね。
なお、漁網やロープをリサイクルするというコンセプトは、すでにBMW iXや新型X1、またメルセデス・ベンツのコンセプトカーなどBMWの既存モデル、他メーカーのクルマにも採用されていますが、BMWによれば、この新しい技術によりリサイクル材を射出成形の工程で初めて使用することが可能になったといい、その結果トリムパーツに使用される新しいプラスチックの使用量を最大30%削減し、二酸化炭素排出量を約25%削減することができる、とのこと。
-
メルセデス・ベンツが「一回の充電で1000kmの走行が可能な」ヴィジョンEQXX正式発表!内装に「家庭ごみや使用済みオムツから再生した」素材を使用するなど過激なエコも
| おそらくメルセデス・ベンツが「そうしたかった」のではなく、様々な環境団体へのメッセージなのだろう | 今回もメルセデス・ベンツは「実現できそうな」技術を出してきたようだ さて、メルセデス・ベンツが ...
続きを見る
やはりリサイクルにはかなりのコストが掛かりそう
このECONYLと呼ばれるこの素材は、海洋廃棄物、古い床材、プラスチック製造の残留廃棄物から作られているといい、現在この素材は主に繊維へと変換され、自動車用カーペットに織り込まれているもよう。
BMWはまずノイエクラッセからこのリサイクル素材を使用してゆくとコメントしていますが、2030年までには熱可塑性プラスチックにおけるリサイクル材料の使用率を20%から40%に引き上げたいという考えも示しています。
ただ、今回公開された画像を見ると、回収から分類、そしてペレット状へと再加工し、それをまた樹脂として再利用することになり、つまりは通常の(リサイクルではない)樹脂に比較して(複雑な)工程が増えることになるため、そのぶん「コストがかかる」ということに。
ただしこれもまた自動車メーカーにとっての社会的な責務の一つを果たしているのだと考えることができ、こういった動きはますます加速することになるのかもしれませんね。
あわせて読みたい、BMW関連投稿
-
BMW「エレクトリック時代に突入すれば、スーパースポーツの発売もありうる」。ノイエクラッセプラットフォームを使用し開発コストを抑えることで実現か
| BMWはライバルのようにスーパースポーツを持たず、そこがヨワいと指摘されることも | ただしBMWの上層部はスポーツカーの開発には積極的ではないようだ さて、現在そのラインアップに「スーパースポー ...
続きを見る
-
BMWが2025年に発売する3シリーズのEV版に「ノイエクラッセ」プラットフォームを採用すると発表。1960年代にBMWを大きく飛躍させたノイエクラッセとは?
| BMWは少しの間「EVとガソリンとで共通の設計」をもたせ、2025年からはEV専用プラットフォームへと移行するようだ | EVに関しては自動車メーカー間にて大きくその戦略が分かれている さて、現在 ...
続きを見る
-
BMWが2025年から「50%安く、30%長距離を走行でき、30%早く充電できる」新型バッテリーを2025年から採用すると発表。やっぱりEVは買い時が難しいな・・・
| 高額な費用を支払い購入した電気自動車の性能がどんどん劣化してゆくのはちょっと悲しい | しかも「劣化」は絶対的な性能の劣化、そして新製品に対する相対的な劣化も さて、BMWが次世代バッテリー技術の ...
続きを見る