| カイエンはポルシェにとって新しい可能性を切り開いただけではなく、様々な方面でのブランド認知度を高めることに |
走破性、信頼性、運動性能、そして全般的なコストパフォーマンスを含め、これ以上のSUVはなかなか見つからない
さて、ポルシェ・カイエンは今年で20周年を迎え、ポルシェは様々なカイエン関連コンテンツを公開していますが、今回は「様々な場で活躍するカイエン」を紹介しています。
これを見ると、カイエンはそのタフさ、走破性を生かして様々な場で活躍しており、単なるSUVというポジションを超えた存在となっているもよう。
そこでまずポルシェが紹介しているのは「カメラカー」。
ベースとなるのは2014年モデルのカイエン・ターボで、ウクライナ出身のエンジニア、アナトーリ・コクシュ氏が開発した通称「ロシアン・アーム」を搭載していることが特徴で、このシステム自体は1980年代に開発されたものだそうですが、カイエン・ターボに搭載されることで時速150キロで走りながら360度全方向へとカメラを遠隔操作できるとのこと(システム重量は180kgで、アームは4メートルから7メートルまで伸長可能)。
ちなみにアナトーリ・コクシュ氏はこの発明によって2006年にアカデミー賞を受賞したと紹介されています。
なお、このカイエンのカメラカーは様々な場面にて使用されており、フェラーリですら(モンツァ・サーキットでの映像を撮るために)カメラカーとしてカイエンを起用している様子が収められていますね。
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カイエン・キャンピングカー
そして次に紹介されているのはカイエン・キャンピングカー。
2008年モデルがベースとなっており、3インチのリフトアップキット、18インチホイールにオフロードタイヤ、ルーフラック、ディスコライト、そして室内には小型ベッドやクッカーなどキャンプに必要な装備が取り付けられています。
オーナーは米海軍の退役軍人であるハリソン・スコーエン氏で、空母生活が長かったため「ひとつところに留まることができない」こと、そして「狭い場所でないと落ち着かない」ことから退役した後はキャンピングカーにて暮らすことを決めたと言い、現在アメリカ中の国定公園を全て訪れるという目標とともに今でもアメリカを旅しているのだそう。
カイエン・セーフティカー
そして次はセーフティカー。
ここで紹介されるセーフティカーは2017年にオーストラリアのツーリングレース「スーパーカー選手権」へと投入されたもので、2台はセーフティカーとメディカルカー、一台はサーキットカーとして使用されている、とのこと。
ベースとなるのは2017年のカイエンSディーゼル、カイエンディーゼル・プラチナエディション。
カイエン・サファリカー
こちらは2004年モデルのカイエン・ターボをベースとした「サファリカー」で、リフトアップに40リットルの追加燃料タンク、ルーフラック、ルーフテント等を備えます。
これは南アフリカ出身のシェー ン・ウーストハイゼン氏がアフリカ大陸縦断のために制作したもので、しかしコロナウイルスのパンデミックのためにひとまず南アフリカ縦断は中止し、欧州横断に目標を切り替え、実際にこれを実行し達成した、とのこと。
その後アフリカに車両を輸送していくつかの国を走ったそうですが、現在までに走った距離は10万キロ、そして今後さらなる冒険の計画を持っており、これを実行に移す時期を待っているようですね。
カイエン救急車
こちらはスペイン・マドリードの救急隊サムールへと2015年に配備されたカイエンS Eハイブリッド。
車内には心肺機能をサポートし、非常時には完全にそれらを代行できるECMO( 体外式膜酸素供給装置) が搭載されているといい、いかなる状況においても確実に、そして最も早く駆けつけることができそうですね。
なお、このECMOを備えたカイエンは世界でも一台しか存在しないのだそう。
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参照:Porsche