| これが一段落した頃には、サイバートラック、セミ(トラック)の長い納車待ちが問題になるのかも |
いずれにせよ、様々な物事が正常化に向けて動き始めている
さて、テスラの「受注残と納期」の調査を行った専門家によると(いろいろな研究を行う人がいるものだ・・・)、テスラの納車待ち期間につき、最悪の時期を脱したもよう。
つまりは受注残が解消されつつあり、注文から納車までの時間が早くなってきているということですが、これはテスラの注文が減っているということを意味しているのではなく、「生産の速度が向上している」ということを意味します(テスラにとって注文の数は心配事ではなく、最大の懸念は受注分をいかに早く生産するかということである)。
現在、テスラの受注残は約41万台
今回の調査によると、テスラの推定受注残は41万4000台となっており、50万台前後で推移していた3-7月に比較すると大きく減少していて、生産日数に換算すると(41万4000台は)102日に相当する、とのこと。
それでも2021年後半の「受注残25万台」に比較するとまだまだ受注残が多く残るわけですが、これは「注文が増えている」ことに加え、「上海近郊のロックダウンとその影響によって生産が一時滞っていた」ため、一時的に受注残を消化できなかったことに起因するのかもしれません。
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なお、今回の受注残解消に貢献したのはテスラの最初の工場であるカリフォルニア州フリーモント工場、そしてリニューアルしたばかりの中国・上海工場。
テスラは他にもベルリン、テキサスに工場を持つものの、まだこれらは稼働開始から間もないために生産効率に優れず、現段階では「釜の中にドルを突っ込んで燃やしているレベル」で赤字が出ている、とイーロン・マスクCEOが語ったばかり。
反面、フリーモント工場と上海工場は稼働から時間が経過していて生産効率も上がっているので、「さらなる生産効率の向上」を見込みやすいということになり、実際にフリーモント工場はこれまでにないレベルにて生産を拡大しているという報道も見られます(ドローンを飛ばし、工場から出てくる台数を数える人がいるようだ)。
テスラの理想は「最大でも納車待ち8週間」
なお、現在の納車までの待ち時間は上述の通り平均すると102日ですが、テスラの理想は4~8週間(28~56日)なので、現在はテスラの理想の「”最長”に比較しても倍」。
ただし上海工場の最新の状況では「(モデルにより)1~10週間」だとも言われるので、今後は状況が改善されてゆくのかもしれません。
しかしながらこれらの数字はあくまでも「平均」であり、中には多大な待ち時間を要するモデルもあり、たとえばモデルXロングレンジだと納車待ちは365日(受注残22,000台)、モデル3ロングレンジ(AWD)で202日、モデルYロングレンジ(AWD)では167日。※いずれも米国
おそらくは今後、これらについても状況が改善されてゆくはずで、さらにギガプレスが本格稼働すればもっと生産が効率化されると思われ、ベルリン、テキサス、そしてカナダに建設されると言われる新工場の稼働が開始されればもっと納車が早くなるものと捉えて良さそう(ちなみに、フリーモント工場は生産設備が古くなっていて、新しい工場に比較すると効率的な生産が行えないとされているが、それでも生産「数」ではまだまだ優位にあるようだ)。
そしてテスラの今後を占うに際し、需要についても無視するわけにはゆかず、よって誰かテスラの「1日あたりに入ってくる注文数と、1日あたりの出荷台数」を算出してくれないものだろうか、と考えたりします(この数値と、出荷台数との比較によって業績が把握しやすくなる)。
Tesla's order backlog was 414,000 on Aug 31, equal to 102 days of production. Tesla wants to reduce it to 4-8 weeks (28-56 days) to create a better buying experience but Model Y Standard Range in China dropped to 18 days. Tesla could either increase exports or reduce the price. pic.twitter.com/eBhTKbyCvt
— Troy Teslike (@TroyTeslike) September 15, 2022
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