| 最近のメルセデス・ベンツはマイバッハとともに、そのロゴを強く押し出している |
市販モデルでどこまでこの姿が再現されるのか楽しみではあるが
さて、メルセデス・ベンツが予告していた「コンセプトCLAクラス」を正式発表。
すでにティーザー画像で明らかになっていたように、デイタイムランニングランプの発光グラフィックがメルセデス・ベンツ、そしてグリル内にもスリーポインテッドスター、そしてその他にもとにかく「メルセデス・ベンツ」が強調された一台となっています(ぼくはこういった押し出しの強さは嫌いではない)。
メルセデス・ベンツのデザイン言語「官能的純粋(センシュアル・ピュアリティ)」をさらに進化
この「コンセプトCLAクラス」はメルセデス・ベンツ・モジュラー・アーキテクチャー(MMA)をベースとしており、スリムなスタイリング、サステイナブルな内装素材、そして(楽観的な数字が出る)WLTPスケールで約750kmという航続距離を誇る電気自動車。
パワートレインとバッテリーの詳細は不明ではあるものの、コンセプトCLAクラスでは、その高効率エレクトリックモーター、そしてダッシュボードに広がるインフォテインメント・システム「スーパースクリーン」など、ビジョンEQXXコンセプトからインスピレーションを得た要素がもりだくさんとなっています。
このヴィジョンEQXXは「一回の充電で1,000km以上」の走行が可能となることを目指して開発されたコンセプトカーであり、これ自体が市販されることはないものの、ここで培った技術が今後のメルセデス・ベンツ製EVに反映されるとアナウンスされていて、実際に今回のコンセプトCLAクラスにおいても「ヴィジョンEQXXからのフィードバック」が採用された、ということになりますね。
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コンセプトCLAクラスでは、2014年モデルの登場以来、CLAの特徴として親しまれてきた4ドアクーペフォルムを踏襲しており、しかし、ボンネットを長く、リアデッキを短くすることで、より伸びやかで(寸づまり感のない)スポーティなプロポーションへと進化。
従来モデルとの違いをさらに際立たせているのは”より大胆な”グリルエレメントであり、グリルパネルから浮かび上がるのは”立体的なイルミネーションで飾られた銀河のような星々”です(ただし生産コスト、事故の際の修理費用などを考慮すると、市販モデルにこれが投入されるかどうかはわからない)。
そしてこの星(スリーポインテッドスター)はテールランプやホイールにも。
そしてルーフ全面にもスリーポインテッドスター。
メルセデス・ベンツのコーポレートデザインである「センシュアル・ピュアリティ」は、コンセプトCLAクラスの流麗なボディサイドとカーブしたリアエンドに端的に表れているように思いますが(突起や段差、エッジを避けるというのがこのデザイン言語の要である)、リアライト周辺の(意図的に設けられた)段差が、これまでの(とくにEQSやEQEのような)連結されたテールランプを表現しているかのように見えるのはちょっとユニーク。
ヘッドライトとテールランプ上部のLEDバーは端のほうへと行くにつれ「クローム」へと変化し・・・。
ボディサイド(前後ドア)にまで回り込むという新しいデザインも採用されています。
そしてこのコンセプトCLAクラスで興味を惹かれたのは「ドアミラー」で、コンセプトカーにありがちな小型のもの、もしくはカメラではなく「市販モデル同様」と思われる大きなハウジングを持つドアミラーが装着済み。
一見すると、このコンセプトCLAクラスは「奇抜」に見えますが、実はもう市販一歩手前のデザインを示しており、ほぼこのスタイルで登場するのかもしれません。
コンセプトCLAクラスのインテリアはこうなっている
そしてコンセプトCLAクラスのインテリアに目を移すと、メルセデス・ベンツのコンセプトカーの例に漏れず「透明感のある輝き」を全身で放っています。
持続可能な素材やスーパースクリーン・ディスプレイなど、コンセプトCLAクラスはビジョンEQXXから多くのものを取り入れていますが、シルバーとホワイトのシート表皮はナッパレザーで仕上げられ、コーヒーの殻を使ってなめされるという「サステイナブル仕様」。
ドアポケット内側には実験室で栽培された蚕から採取した糸で作られたシルクが使われ、フロアマットには竹、サテンシルバーのドアプルとアームレストトリムにはリサイクル可能な紙が使用されるなど、いたるところに環境への配慮が見られます。
ステアリングホイールのセンターにはメルセデス・ベンツが好んで用いる「ジェット機のアフターバーナー風の」デザイン、そしてこれもまたイルミネーション。
シートにはスリーポインテッドスターではなく、メルセデス・ベンツのエンブレムに含まれる月桂冠を分解しアレンジした(新しい)エンボス加工。
インストルメントクラスター、センターと助手席前のタッチスクリーンという3つの独立したディスプレイからなる巨大なスーパースクリーンを備えます。
コンソールはフローティング構造を採用し・・・。
次元転移装置のようなナゾの物体も(インフォテイメントシステムを司るOSの素晴らしさを強調しているのだと思われる)。
とにかくインテリアは「キラキラ」といった印象ですが、ここは市販に際してトーンダウンすることになるかと思われます。
全体を通じて「直線」がモチーフとして採用されていて、ここまで多用するからには市販車にもある程度(同様のデザインが)取り入れられることになるかもしれませんね。
メルセデス・ベンツ コンセプトCLAクラスを紹介する動画はこちら
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