| バックルのフォールディングパーツにもカーボンファイバーを使用した腕時計をはじめて見た |
やはりカシオのこだわりは日本の腕時計メーカーでは群を抜いている
さて、今年で40周年を迎えるカシオG-SHOCK。
これまでにも様々なスペシャルバージョンを発売してきましたが、今回はなんと「フルカーボン」Gショックが登場。
これは初代Gショックのルーツに連なる5000系のケースとベルト(Gショックではバンドと呼ぶ)、さらにはケースやバックルまでを鍛造カーボンにて成形したもので、この「カーボン」はGショックにとって「樹脂、メタル」に次ぐ第三の”重要な”、そして未来のGショックを象徴する素材です。
まずはカシオ公式オンラインストアにて予約が開始されていますが、ブラックのGCW-B5000UN-1JR(297,000円)とギャラクシー風のGCW-B5000UN-6JR(297,000円)の2本がラインアップされることに。
3種類のカーボンを使い分け、Gショック初めての「カーボンモノコック」を採用
まず、このGCW-B5000UN系のケースとバンドに採用されるのは「フォージドカーボン」。
いわゆる鍛造カーボンであり、マクラーレンやランボルギーニなどのスーパーカーに使用されていることでも知られており、ランボルギーニ・ウラカンのエンジンベイだとこんな感じ。
これはカーボンチップを樹脂に混ぜ、高温高圧で焼成することにより成形するもので、形状の再現性が高いこと、繊細な表現ができること、そして軽量かつ高い強度を誇ることが特徴です。
そして今回のGショックに話を戻すと、カーボン製のベゼルとバンドに加え、カーボンファイバー強化樹脂製のモノコックケースを5000系にて初めて採用し、これはインナーケースと裏蓋とが一体化した構造を持っています。
もちろんこの構造を再現するには高い(設計・製造に関する)技術力が要求されることは言うまでもなく、そして「タフソーラー」採用にて電池交換やメンテナンスの必要がないこのモジュールだからこそ可能になったわけですね(分解する必要が生じない)。
なお、インナーリングはチタン、風防にはサファイアクリスタルを採用するというこだわりようを見せており、最高の素材と最高の技術との集合体がこのGCW-B5000UNということになりそうです。
フォージドカーボン、カーボンファイバー強化樹脂に次いで使用される「第3のカーボン」は積層カーボンで、これはバックルの中留に使用されています。
ここに積層カーボンを使用するのは「曲げ強度に優れる」という特性を買ってのことですが、カーボン製ケースを採用する高級機械式腕時計メーカーであっても、このパーツにカーボンを採用する例はほぼないかもしれません。
加えて中留のカバーにはフォージドカーボンが採用されており、ここに文字通りの「フルカーボン」ウォッチが誕生したわけですね。
なお、ぼくが「カシオを推してセイコーを推さない」理由のひとつはこの「ベルトやバックル」にあり、カシオはこういった感じでバンドやバックル(モデルによってはビスやプッシュボタン、リュウズまでも)を「腕時計の重要なパーツのひとつ」として捉え、腕時計「本体」と同じく労力をかけて企画・設計・製作するものの、セイコーはそれらについてはほぼ重視しておらず、むしろ軽視する傾向にあるため(ムーブメントや文字盤に傾倒しすぎており、腕時計全体としてのバランスがあまり良くない)。
GCW-B5000UNのデザインイメージは「宇宙」
GCW-B5000UNのデザインイメージは(両方とも)宇宙だといい、G-SHOCKによれば「進化への挑戦を続けるGショックの姿勢と、想像を超えて広がり続ける宇宙を重ね合わせた」。
GCW-B5000UN-1JRはブラックとグレーのマーブル模様を持ち・・・。
GCW-B5000UN-6JRはブラックのカーボン繊維にブルーとピンクの着色樹脂、さらにパウダー状のオパールを混ぜ合わせたスピリチュアルなデザイン。
ちなみにこの「文様」は1本1本異なり、全く同じものは2本としてないのだそう。
機能としてはスマートフォンリンクにタフソーラーという(マスター系の特殊機能を除くと)全部入りに近いもので、文字通り「究極のGショック」だと言えるかもしれません。
ちなみにケースは専用デザインで、エリック・ヘイズデザインによる40周年記念ロゴがあしらわれています。
「フルカーボンGショック」、GCW-B5000UNを紹介する動画はこちら
合わせて読みたい、G-SHOCK関連投稿
-
一瞬、本物と見分けがつかなかった。G-SHOCKの40周年を記念して対象モデル購入者全員に「Gショック消しゴム」をプレゼントする太っ腹企画がスタート
| G-CHOCKはキャンペーン用のノベルティであっても手を抜かない | こういったこだわりが許される、カシオという会社はなかなか魅力的である さて、腕時計業界屈指のこだわりを発揮するG-SHOCK。 ...
続きを見る
-
G-SHOCKがカーボンコアガード+鍛造メタル外装を持つ究極のマッドマスター「GWB-B1000」を発売。これまでにない「ヘキサゴン」デザイン採用にて新境地を開拓
| この「メカメカしさ」もこれまでのG-SHOCKには見られない | 相変わらずG-ショックは「わかっている」パーツや素材、デザインの選択を行っている さて、G-SHOCKでは「マスター・オブG」とし ...
続きを見る
-
ポーター(吉田カバン)とG-SHOCKとの最新コラボモデルが発表。ベースは八角形の2100系、ケースとバンドには「ヴィンテージ加工」
| 今回もポーター×G-SHOCKは完売必至、しかし現時点では販売方法について知らされず | 文字盤の「レッド、ゴールド、ブルー」は初代Gショック、DW5000をイメージ さて、過去にも発売がなされた ...
続きを見る
参照:G-SHOCK