| 一部では「資金集めのための詐欺」だとも騒がれているようだが |
なんだかんだでイーロン・マスクCEOは最終的に約束を果たす人物である
さて、テスラはサイバートラックの納車イベントを11月30日に控えていますが、その次に発売が控えているであろう新型車が「ロードスター」。
このテスラ・ロードスターはさかのぼること6年前、2017年11月16日に発表されており、当初の予定では「納車は2020年」だとされていたので、つまるところ現時点で納車予定が3年遅れているということを意味します。
そしてこの新型テスラ・ロードスターの発表直後にはすぐさま受注が開始され、予約の際には5万ドルを送金するか、1,000台のみ限定となる「ファウンダーズ エディション」を希望する場合には車両代金として25万ドルの支払いを要求されていたわけですね(モデル3やモデルY、サイバートラックに比較するとかなり高い金額である)。
テスラ・ロードスターは史上最速の市販車となるはずだったが
そしてこのテスラ・ロードスターの驚くべきところは0-100km/h加速2秒以下、ゼロヨンタイム9秒以下というとんでもない加速性能であり、さらに最高速度402km/h、一回の満充電あたり航続距離については約1,000kmといった実用性。
ただ、ここでもうひとつ驚くべきは、この前代未聞であった加速性能につき、数億円のハイパーカーであるリマック・ネヴェーラはもちろん、その数十分の一の価格で販売されるエレクトリックセダン、ルシード・エア・サファイアですらこれを実現してしまっていることで、わずか数年のうちに、当時「絵空事でしかなかった加速性能」がごく身近なものとなったこと。※のちにテスラはこの加速性能をさらに向上させる「スペースXパッケージ」を用意するとコメントし、これを装着すると0-60マイル加速が1.56秒になる
当時イーロン・マスクCEOは、このテスラ・ロードスターをして「ガソリン車に引導を渡す」と述べていて、たしかにその時はこの性能、そして価格であれば「別途ガソリン車を購入する意味はまったく見出せず」、よってかなり説得力のある言葉であったと記憶していますが、この2017年というのがテスラにとってどういった年であったのかを振り返ってみると、テスラは2017年第1四半期から2018年第1四半期まで「1分あたり 7,430ドルの損失を出して」いた時期であり、ちょうどモデル3の生産たちあげに苦労していたところ。
イーロン・マスクCEOは、当時を振り返って「破産するまであと数週間のところに迫っていた」と認めていますが、そういった差し迫った状況においてテスラ・ロードスターの予約金、そしてファウンダーズ エディションの申込金は相当に「助けになった」に違いなく、その意味ではこのテスラ・ロードスターは「テスラにとってのターニングポイント」であったのかもしれません。※イーロン・マスクCEOは、自身が認める通り「期限を守ることには問題あり」ではあるものの、最終的には約束を果たす人物であり、ぼくはこのロードスターが「資金集め」のための詐欺ではないと考えている
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テスラ・ロードスターは実際に発売されるのか
なお、現在テスラ・ロードスターに予約金を支払った人々のどれくらいが(キャンセルせずに)これを待っているのはかはわかりませんが、他の例だとサイバートラックの納車につき最低で3年以は待つことになり、そして納車待ちの列の後ろの方だと「何年待つかわからないほど」。
それでもキャンセルはほぼ生じていないとされるため、テスラ・ロードスターについても多くの顧客が「ずっとその発売を待っている」と報じるメディアもあるもよう。
ただ、現時点ではテスラ・ロードスターのプロトタイプが目撃されることもなく、開発を進めているという話も出てこないため、テスラ・ロードスターが実際に発売されるのは「ずっと先」となる可能性もありそうですね。
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参照:Jalopnik