中国Zeekrがニューヨーク証券取引所へと最速で株式公開（IPO）を達成。事前予想を7,350万ドル上回り時価総額は4億4,100万ドル（約690億円）へ

｜　現在吉利汽車、そしてBYDが世界を席巻しようとしている　｜

両者ともに中国内でも抜きん出た存在であり、今後も継続して成長することとなるだろう

さて、ロータスやボルボを傘下に収める吉利汽車傘下のハイエンドブランド、Zeekr（ジーカー / Zeekr Intelligent Technology Holdings）がニューヨーク証券取引所へと新規株式公開（IPO）を行い、金融専門家らの事前予想を7,350万ドル上回る4億4,100万ドルの時価総額にて初日の取引を終えることに。

We're proud to welcome Zeekr, the global luxury electric mobility technology brand. Join us in celebrating this one-stop-shop for EV! $ZK @Zeekr_Europe @ZEEKRGlobal pic.twitter.com/mQabDFitjv

— NYSE 🏛 (@NYSE) May 10, 2024

Zeekrは2,100万株を21ドルで発行

Zekkrは今回のIPOに際し1株あたり21米ドルにて合計2,100万株を発行しており、報道によるとZeekrは将来的に米国預託株式を2,415万株まで拡大できるとのことで、これによってZeekrは5億700万ドルを調達できるようになりますが、Zeekrは設立から株式公開に至るまでわずか37ヶ月しか要しておらず、同社CEO、An Conghui氏によると、このスピードIPOはエネルギー車（NEV）ブランドの中では最速なのだそう。

Zeekrはこの成功につき「吉利グループの自動車製造経験と世界的リソースの組み合わせにある」としており、今回のIPOによって一般投資家による自己資本の増加によって、世界的なコンプライアンス、透明性のある持続可能な開発を達成することが可能となったほか、低炭素製造と企業ESGの発展により”投資家に安定した長期価値を提供できる”と述べています。

なお、IPO後では吉利グループの創設者である李書福氏がZeekr株の74.6％を所有し、ZeekrのCEOであるAn Conghui氏が株式の2.8％を保有すると報じられているので、李書福氏は今回のIPOによってさらに裕福な人物になったと言えそうですね。

Zeekrは今後世界中で展開を計画

Zeekrは2021年に発売された吉利グループ傘下のハイエンドエレクトリックブランドで、その優れたデザイン性やパフォーマンス（1,000馬力オーバーのスーパーセダンも発売している）によって「わずか数年」で最も売れている中国国内のエレクトリックカーブランドにまで成長していますが、2023年にZeekrは118,685台を納入し、現在ではヨーロッパ、中央アジア、東南アジア市場にも参入済み。

現在Zeekerでは「X」クロスオーバー、Zeekr001 リフトバック、Zeekr007 セダン、Zeekr009 ミニバンの4台を展開しており、間もなくここへMix MPV と CX1E SUVも加わる予定です。

なお、Zeekrの成功についてはその「品質」が関係している可能性も高く、これまでに「1台も発火したクルマは存在しない」という安全性の高さが評価されていることは間違いないものと思われます。

合わせて読みたい、Zeekr関連投稿