| トヨタはオフロード競技において圧倒的な強さを誇る |
中東ではランドクルーザー300に「4リッターガソリン」も用意されている
Image:Toyota
さて、トヨタの中東法人(Toyota UAE)がダカールラリー10連覇を記念して、ランドクルーザー300の特別仕様車を導入すると発表。
このランクル300特別仕様車は「ランドクルーザー 10th ビクトリーエディション」と名付けられ、ボディサイドのグラフィック、そして18インチホイールにワイルドなタイヤの装着が外観上の特徴です。
なお、販売地域はアラブ首長国連邦のみ、価格は 319,900 ディルハム(現在の為替レートにて約1370万円)に設定されており、この特別仕様車のベースとなるブラック エディションと同一価格なので”お買い得”だとも考えられます(参考までにランドクルーザー GRスポーツは412,900ディルハム )。
日本だとランドクルーザー300は受注停止のままだが
なお、ベースとなるランドクルーザー 300 ブラック エディションは比較的ベーシックな部類に属し、雰囲気的には「豪華装備よりも、実際に砂漠を走るための装備を充実させた実用的なグレード」といった雰囲気で、ゴツめのタイヤにブラック仕上げのグリル、スキッドプレート、マッドフラップといった専用装備が見られます。
そしてこのランドクルーザー 10th ビクトリーエディションも(ほぼ)同様の仕様を持ち、ただしデカールが追加されているというわけですね(ホイール形状も少し異なる)。
このデカールはランドクルーザーのモータースポーツの伝統に敬意を表したものだそうですが、そのほかの変更点としては専用と思われるホイールに 285/60R18サイズのタイヤ、そしてよく見るとフロントには2つの(赤くペイントされた)リカバリーポイントも確認でき、様々なディティールにて「ダカールラリー」をアピールしていることがわかります。
なお、この「10連勝」というのは”総合”ではなく、あくまでも”市販車部門”とはなるものの、それでも並み居る強豪を押しのけての偉業は称賛に値すると考えてよく、さらにトヨタはハイラックスにおいても2019年、2022年、2023年にてタイトルを獲得するなど、圧倒的な強さを誇ります。
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参考までに、中東にて展開されるランドクルーザー300のパワートレーンは「3.5リッターV6」「4.0リッターV6」(いずれもガソリン)の2本立てとなっており、価格設定については3.5リッターのほうが大幅に高く、その理由は(3.5リッターのほうが)足回りや運転支援装備のグレードが高く、3.5リッターエンジンはツインターボ、4.0リッターはノンターボだから。
ざっと見た感じでは3.5リッターは富裕層(個人)向け、4リッターは観光業などの商用ベースといった印象です。※中東ではランクル70も販売されているが、不思議なことにランドクルーザー250は市場投入されていない
なお、日本ではいまだランドクルーザー300の受注は停止されたままで、受注再開の目処すら立たない状況ではあるものの、中東ではけっこう普通に買えるという話も聞かれ、となると「ランクル300自体の生産量は少なくはないが、生産した車両の多くが中東に輸出されている」ということなのかもしれません(特に今は円安であり、トヨタとしては利益獲得のために輸出を優先したいのかもしれない)。
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