和製ハイパーカー、「アスパークSP600」がリマック・ネヴェーラの記録を破り世界最速EVの座へ。時速438.7km/h、ネヴェーラの速度を28km/h更新する【動画】

Image：Aspark

｜　ただしこのアスパーク SP600はプロトタイプ、リマック・ネヴェーラは「市販車」である　｜

アスパークSP600はアウルの「最高速仕様」ではなく新設計のニューモデル

さて、日本（大阪）の人材派遣会社、アスパークが「新型車、SP600で時速438.7km/hを記録し、リマック・ネヴェーラの記録を破ってEV世界最速の座についた」と発表（リマックの持っていた記録を約26km/h更新している）。

なお、このアスパークは新規事業としてEVビジネスを立ち上げており、すでに市販車第一号「アウル」をリリースしていますが、アウル、そして今回のSP600ともに製造を行っているのはイタリアのカロッツェリア、マニファットゥーラ・アウトモビリ・トリノ（MAT）となります。

アスパーク・アウルの記録は「正式に」認定される

今回記録を達成したのはパペンブルクのATP試験場においてですが、ここは2022年にリマック・ネヴェーラが最高速度記録を樹立し、翌年にはさらに23もの記録を樹立した際に使用したのと同じコースです（全長約3.8kmのストレートが二本ある）。

今回のチャレンジにおいて、アスパークSP600のステアリングホイールを握ったのは、2010年にパガーニ・ゾンダR でニュルブルクリンクの周回記録（6分47秒）を樹立した45歳のドイツ人レーシングドライバー、マルク・バッセン。

なお、注意を要するのはこのSP600は現時点で市販されておらず、よって「市販EV最速」の座はリマック・ネヴェーラにとどまるということで、このSP600の詳細は明らかにされていないものの、アウルの改良版や仕様違いではなく、新開発の車両であると説明されています。

特注のブリヂストン製ポテンザ（レース仕様）を装着し、空気抵抗を低減するためにドアミラーが削除されたりロングテール化されていますが、”量産型プロトタイプ”だともアナウンスされており、もしかすると（必要な変更を反映し）今後市販に移されることがあるのかもしれません。

上述のとおり、製造を行うのはマニファットゥーラ・アウトモビリ・トリノですが、開発や設計においてもこのマニファットゥーラ・アウトモビリ・トリノ（MAT）が大きく関わっていて、実際に「バーチャル環境でのテストと実車テスト、風洞での空力最適化」を担当しています。

そしてこのマニファットゥーラ・アウトモビリ・トリノは、アポロ・インテンサ・エモツィオーネ（IE）、スクーデリア・キャメロン・グリッゲンハウス SCG003C/SCG003Sほか多くのハイパーカーやコーチビルド車の設計や製造を担当しており、「確かな実力」を持つファクトリーということになりますね。※”新”ランチア・ストラトスもMATの製造である

アスパーク SP600「世界最速EV」への挑戦の様子を収めた動画はこちら

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