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ポルシェが「予定を早め2025年半ばまでに現行718ボクスター / ケイマンの生産を終了する」と公式にコメント。なぜポルシェはそうまでして電動化を急ぐのか?

2024/07/09

ポルシェが「予定を早め2025年半ばまでに現行718ボクスター / ケイマンの生産を終了する」と公式にコメント。なぜポルシェはそうまでして電動化を急ぐのか?

| ポルシェは現行718ケイマン / ボクスターに投資を行い「延命する」のは得策ではないと考えている |

後継モデル登場は2026年以降、718ケイマン / ボクスターには「空白期間」が生じることに

さて、今年初めにポルシェは新しいサイバーセキュリティ規制によって、718ボクスターとケイマン(さらにガソリンエンジン搭載マカン)の販売を欧州で廃止せざるを得なくなったと報じられていますが、今回は718ケイマンとボクスターの生産が2025年半ばまでに終了するとの報道が出ています。

これまでの話だと、完全電動化された718ケイマン / ボクスターが発売された後もガソリン版718ケイマン / ボクスターの販売が継続されると言われていて、しかしその後には「2025年10月には現行718ケイマン / ボクスターの販売が終了する」という流れに切り替わり、そして今回はさらにそれが数ヶ月早まって「2025年半ばまで」に718ケイマン / ボクスターの生産が終了するという状況へと変化しているわけですね。

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2025年半ばまでに718ケイマン / ボクスターの生産が終了するのは「確定」のようだ

なお、この「2025年半ばまでに718ケイマン / ボクスターの生産が終了」と語ったのはポルシェの生産マネージャー、アルブレヒト・ライモルド氏であり、よってこの情報は「公式」と捉えてよいのかもしれません。

一方でこの718ケイマン / ボクスターの後継モデル、つまりピュアエレクトリック版はいまだ発表されておらず、よって現行718ケイマン / ボクスターの販売終了から、新型718ケイマン / ボクスターのデリバリー開始までには「欠格期間」が生じるのは間違いないと考えられ、ポルシェとしては販売を大きく損なうことになりそうです。※アルブレヒト・ライモルド氏は「2026年の後継モデルの発売に向けて全力で開発に取り組んでいる」と述べており、つまりもっとも短くても1年間は718ケイマン / ボクスターの販売に空白が生じる

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そして販売に及ぼす影響となるとマカンは「絶大」であり、というのもマカンは2023年に87,355台を販売し、(カイエンに約200台の差をつけられ)ポルシェにとって2番目に売れたモデルであったから。※718ケイマン / ボクスターは両方合わせて20,518台

まだまだ欧州以外の地域で(ガソリンエンジン搭載版)マカンの販売が継続されるといえど、ポルシェのお膝元である欧州で従来型マカンの販売が終了するのは大打撃だと考えてよく、そしてガソリン版マカンの販売減少分を「マカンEV」がカバーできるとは非常に考えにくいというのが現状です。

よって、2024年から2025年にかけ、ポルシェの販売は大きく落ち込むことも予想できますが、マカンというトップセラーに対し、改良を行い欧州での販売を継続させなかったことにつき、前出のアルブレヒト・ライモルド氏は「マカンはベストセラー製品の1つではあるものの、10年前に設計されたクルマに投資するのは経済的に正しい判断ではなく、高級車メーカーである私たちにとって、販売台数だけが基準となるわけではないのです」とコメント。

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つまりは販売台数が減ったとしても、より多くの利益を(おそらくは現在ではなく将来的に)見込める電動化車両に対しての投資を行ってゆくべきとの考え方なのだと思われます。

要は、「販売台数が半分になったとしても、1台あたりの利益が2倍になっていれば問題はなく」、そして同じ利益であれば販売台数が少ないほうが販管費も少ないので「効率的」というわけですね。

そして実際のところ、ポルシェの新しいEVは(カイエンだろうがマカンだろうが718ケイマン / ボクスターだろうが)すべて同じプラットフォームを採用するというので、初期投資こそ膨大ではあるものの、5年や10年といったタームにてものごとを見てゆくと、いまガソリン版マカンや718ケイマン / ボクスターを切り捨ててでも「次のステップ」に踏み出したほうがいい(そしてそのスタートは早ければ早いほうがいい)、ということなのでしょうね。

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参照:Automobilwoche

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