| 様々な意見があるだろうが、MGは中国企業に買収されることで「完全復活」を遂げたと考えていい |
おそらくはロータス、ボルボも同様である
さて、MG(現在は中国の上海汽車傘下)は今年で100周年を迎えますが、2024年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにて新型MGサイバーGTSコンセプトを初公開。
これはMGサイバースターのハードトップバージョンという位置づけで、そのデザインについてはMGサイバースターと”ほぼ同じ”。
ただしルーフからリアにかけての流れるようなシルエットがこのMGサイバーGTSのハイライトであり、これによってMGサイバースターよりも優雅に、そしてある意味ではクラシカルにも見るように思います。
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MGサイバーGTSはおそらく「市販」されることとなるだろう
現在MGはこのサイバーGTSにつき「コンセプト」と称していますが、ドアミラーや灯火類、現実的なサイズのタイヤ/ホイールから見て、今すぐに市販できる状態にあるとも考えられ、「MG創立100周年」のこの時期に発売に移す可能性が大。
現時点ではMGサイバーGTSが(MGサイバースター同様に)ディヘドラルドアを持つかどうかはわからず、しかし中国市場では「ガルウイングやシザースドア、ディへドラルドアの人気が高い」と言われ、よってMGサイバースターの大きなトピックでもあるディヘドラルドアを捨てることはないかもしれません。
パワートレーンについても現時点では「未公開」ではあるものの、MGサイバースターとの差異を設ける理由は見当たらず、生産効率を考慮すると(MGサイバースターと同じく)シングルモーターバージョンとデュアルモーターバージョンの両方が用意される可能性が高く、前者ではリアアクスルに231kWまたは250kWのエレクトリックモーターが組み込まれ、後者ではリアアクスルに250kW、さらにフロント アクスルには50kWの出力を持つエレクトリックモーターが1つ追加されることになりそうです。
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なお、MGサイバースターの0-100km/h加速性能はシングルモーターバージョンで4.9秒、デュアルモーターバージョンでは3.2秒となっており(かなり速い)、搭載されるバッテリーパックはエントリーモデル(231kW)のみで64kWh、そのほかのグレードにはすべて77kWhという仕様(一回の満充電あたり航続可能距離は501km~580km)。
参考までに、MGサイバースターのボディサイズは全長4,355ミリ、全幅1,913ミリ、全高1,329ミリ、ホイールベース2,690ミリというかなり立派なもので、つまりかつてのMGの「小型オープンスポーツカー」とは完全に異なる存在であると捉える必要がありそうです。
やはり中国の自動車メーカーの展開速度は「かなり速い」
上述の通り、現在のMGは中国の上海汽車傘下にあり、開発や生産拠点もすべて上海汽車(SAIC)と共有しているため、つまるところ現在のMGは中国メーカーだということに。
しかしながら中国資本となったことで「めったに新型車が出ない」メーカーから「矢継ぎ早に新型車を発売するブランド」へと変貌を遂げていて(現在では7モデルを販売中)、実際に現在欧州で最も売れている中国製EVは「MG」となっています。
Kickstarting the excitement at Goodwood Festival of Speed! @fosgoodwood
— @MGMotorEurope (@MGMotorEurope) July 11, 2024
Join us as we honour our past and drive into the future with electrification and performance. #MG #FOS #MG100 #MGxFOS pic.twitter.com/F8yJwshXQ4
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つまりMGは中国資本となることにより、MGはみごと復活を果たしたと考えて良いかと思いますが、その原動力となったのは「展開のスピード」だとも考えていて、つまり短い開発機関でより多くの市場の嗜好をカバーできるクルマを発売したことが成功に直結したのだと考えているわけですね。
たとえばMGサイバースターだと、最初は(ヴィジョン・グランツーリスモのように)ゲームの中だけに存在するクルマとして考案されていて、これが発表されたのが2021年4月です。
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しかしこのMGサイバースターは大きな反響を呼び、バーチャルだけではなく「リアル」でも展開してほしいという要望が相次ぐこととなり、MGは急遽このクルマの市販を決定し、なんと2023年4月には「市販スペック」を持つ車両が完成してしまい、驚くべきことに同年末にはデリバリーが開始されています。
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The world is more connected than we think, let’s preserve this bond that we share, starting from going electric⚡🌿 pic.twitter.com/yIIQjhCHxh
— @MGMotorEurope (@MGMotorEurope) June 28, 2024
もちろん当時のMGは「ベースとなる」車体を持たず、たとえモックであっても実車の製作を行っていなかったので、このMGサイバースターは「文字通りの架空の存在」であったわけですが、発売を検討すらしていなかった状態からわずか2年で設計を終えて生産可能な状態まで持って行き、そこから数ヶ月で納車を開始したというのはまさに驚異で的なスピードと言うよりほかあはりません。
参考までにですが、ランボルギーニがウルスを「コンセプト」として発表したのが2012年、そして実際に発売したのが2018年。
しかし2012年のコンセプトカー発表までには長い「検討期間」があったはずで、それを含めるとウルスの計画(企画)から発売までには10年ほどを要したとも考えられ(ただしこれはけして長い方ではなく、欧州の自動車メーカーではいたって普通のサイクルである)、しかしMGサイバースターの場合は「2年半」。
この速度の差が現在の自動車市場の状況を端的にあらわしているのだとも考えられますが、さらにMGはサイバースターのデリバリー開始から半年ほどでクーペバージョンの投入を行うことになるものと思われ、やはりそのスピードには驚かされるばかりです。
Join us as we celebrate 100 years of MG at the Goodwood Festival of Speed 2024 @fosgoodwood ! Get ready for an electrifying milestone with the highly anticipated MG Cyberster taking center stage. ⚡🚗https://t.co/Sxiqn3wAcv pic.twitter.com/ecJKcOxuwN
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参照:汽車之家