イーロン・マスクとドナルド・トランプ両名がX上にて対談した後に全米自動車労働組合から不当労働行為として訴えられる。いったいなぜ？

Image：@realDonaldTrump（X）

｜　ドナルド・トランプ、イーロン・マスク両名は「労働者のストライキに関する権利を奪おうとしている」と判断される　｜

現在両名はあまりに多くの敵を作りすぎている

さて、ドナルド・トランプ氏とテスラCEO、イーロン・マスク氏はソーシャルメディアプラットフォーム”X”上にて対談を行っていますが、両名はこの中で「ストライキ中の従業員を解雇すること」に触れてしまい、これが原因で対談直後の8月13日に全米自動車労働組合（UAW）から不当労働行為の訴えが起こされることに。

なお、ストライキ中の従業員を解雇したり、解雇すると脅したりするのはもちろん違法であり、国家労働関係法に違反することとなりますが、全米自動車労働組合はドナルド・トランプ、イーロン・マスク両名が「ストライキを起こした従業員を不当解雇しようとしている」と主張しているわけですね。

「ドナルド・トランプ、イーロン・マスクとの対談」はカマラ・ハリス副大統領にとって格好の宣伝材料に

全米自動車労働組合を含むほとんどの主要組合はカマラ・ハリス副大統領を大統領候補として支持しており、よって今回の対談は全米自動車労働組合がその姿勢を示し、そしてドナルド・トランプ氏を排斥するための格好の材料となったもよう。

さらにドナルド・トランプ氏、イーロン・マスクCEOもかねてより全米自動車労働組合と対立の姿勢を示しており、今回の対談をきっかけにこれまでの「溝」がさらに深まったと考えることが可能です。

現在、この問題は全米労働委員会（NLRB）の手に委ねられていと報じられ、今後全米労働委員会（UAW）は全米自動車労働組合の申し立てた内容を調査し、告発に正当性があると判断すれば、先に進むこととなるのだそう（もしかすると今後全米労働委員会はその姿勢の表明のためだけに訴訟を起こしたのかもしれず、ニュースになればその目的が達せられたと判断し、ここから先に進むつもりはないのかもしれない）。

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— Elon Musk (@elonmusk) August 13, 2024

ちなみにドナルド・トランプ氏が語ったのは「彼らはストライキをする。会社名は言わないが、彼らはストライキをする。だが大丈夫、みんないなくなる。だから、あなたたち全員がいなくなる」というもので、「脅迫」とまではゆかないもののストライキを行う労働者を快く思っていないのは明らかです。

全米労働委員会を務めるショーン・フェイン氏は、（もともとEVに対して反感を持っていたにもかかわらず、寄付を含む支持を受けた途端に）イーロン・マスク氏寄りとなったドナルド・トランプ氏に対してこころよい印象を持っておらず、以下のようにコメントすることに。

「トランプ氏もマスク氏も労働者階級の人々に黙っていてほしいと望んでおり、それを公然と述べ、笑っている。この2人の道化師からは、まったく予想通りの印象が感じられ、不快で、かつ違法である。」

そしてドナルド・トランプ氏もまたショーン・フェイン氏や他の組合指導者を攻撃し、一方のイーロン・マスクCEOもこれまでに全米労働委員会（NLRB）と幾度となく衝突し、現在も（スペースX）の執行措置に関し）連邦裁判所にて同委員会と係争中だと報じられ、まさに「泥仕合」の様相といったところですね。

Conversation with @realDonaldTrump with higher quality audio https://t.co/bj25prt3zG

— Elon Musk (@elonmusk) August 13, 2024

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