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2024年、もっとも売れた「マニュアル・トランスミッション車」はホンダ・シビック。ただし「MT選択比率」だとスバルWRX、BRZが高く、マツダ・ロードスターは70%

シビック・タイプR

| フォルクスワーゲン・ゴルフにおいてもMT比率が高く、この数年のMT人気を端的に表している |

一方、マスタングやポルシェ911/ケイマン/ボクスターのMT比率は取得不可能

さて、この数年の自動車市場にて起きた「予想外の」変化がマニュアル・トランスミッション選好という傾向。

これはおそらく「EV時代ではもちろん、ハイブリッドモデルでもマニュアル・トランスミッションを選択できない」という目の前にあるトレンドを踏まえた一種の”飢餓感”に起因するものと考えていますが、今回「マニュアル・トランスミッションは2024年、実際にどれくらい選ばれたのか」という事実を示す興味深いデータが公開に。

もっとも売れたマニュアル・トランスミッション車はホンダ・シビックである

このデータはあくまでも北米市場にとどまるものの、台数ベースだと「最も多く売れたマニュアル車はホンダ・シビック」という結果が示されています。

ちなみにホンダ・シビックの「MT選択比率」では7.2%(つまり242,005台のシビックのうち17,424台がマニュアル・トランスミッション)となりますが、これはタイプRまでを含めたすべてのシビックでの数値であり、よって「MTしかないモデル」「MTを選べないグレード」までを含めたデータであることには注意を要するところ。※北米ではセダンやハッチバックではMTが選べず、MTを選択するにはSiやType Rを選ぶ必要がある

そして以下が今回公開された車種ごとの「MT選択比率」「MT販売台数」です。

車種MT比率合計販売台数
ホンダ・シビック7.2%17,424
スバル・WRX86.7%16,115
フォルクスワーゲン・ゴルフGTI/R41% / 52%6,721
トヨタ・GR8653%6,056
トヨタ・タコマ3%5,784
マツダ・ミアタ70%5,762
トヨタ・GRカローラ97%5,414
アキュラ・インテグラ19.8%4,831
フォルクスワーゲン・ジェッタ6%4,310
スバル・BRZ77.8%2,602

さらに注釈を加えるならば、「MT車の販売台数を公開していない」自動車メーカーもあり、もしフォードが数字を公表していたならば、マスタングはかなり上位にランクされる可能性も。

そしてポルシェは「MTを選択できるモデルのみ」に対してのMT比率しか示していないため、911や718ケイマン・ボクスター全体でのMT比率、そしてマニュアル・トランスミッション搭載車の販売台数を把握できない状況となっています。

ポルシェ911GT3のマニュアル・トランスミッション

加えてGRカローラについては、ATが2024年終盤に追加されたため、2025年ではこれが大きく変動する可能性もありますが、現時点では「もっとも高いMT比率を誇る」クルマに。

そのほか、VWゴルフのMT比率の高さ(2024年限りでMTが廃止されたため、駆け込み出会ったのだと思われる)、GR86よりもBRZのほうがMT比率が高いこと、そしてWRXが驚きのMT比率を持つことなど興味深い事実も示されています。

このほか、部分的にわかっている範囲だと、アキュラ・インテグラのMT比率は19.8%、BMWではM2が50%、M3では20%、M4では15%、GMで唯一MTモデルを提供するキャデラックではCT4-V・CT5-V ブラックウイング両方にてなんと50%、GRスープラでは65%、ロータス・エミーラ(V6)では86%という数字が報告されています。

北米ではMTの販売比率がこの4年で2倍以上に。どうやら世界中では日本とアメリカだけでマニュアル・トランスミッションの人気が高まっているようだ

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参照:Motor1

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