| その割にスバルBRZ、WRXは「販売台数としては」ふるわず、単に少数のMT派が購入しているだけという見方もできる |
それでも新車販売全体に占めるMT比率が上昇していることは間違いない
さて、現在世界的にマニュアル・トランスミッション搭載車、そして新車販売におけるMT選択比率がどんどん下がっている状態ですが、ケリー・ブルーブックがYoutube上に公開したスバルWRXのレビュー動画によって「今年、アメリカで販売されたスバルWRXのなんと83%が6速マニュアルトランスミッションを搭載している」ことが明らかに。
参考までに、昨年アメリカ市場にて販売されたクルマのうちマニュアル・トランスミッション比率はわずか1.7%だというので、スバルWRXの「83%」が非常に高い数値ということがわかります。※更に興味深いことに、この1.7%というのは、2021年の0.9%から上昇している
スバルWRXのMT選択比率は「ずば抜けて」高い
なお、公開されている範囲だとこのスバルWRXのMT選択比率「83%」は非常に高く、これに近い数字を持つのはスバルBRZ、そしてパガーニ・ウトピア(70%)、ポルシェ911 GT3(70%)くらい(GMA T.33の”100%”は例外だと考えていい)。
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そのほか、50%を超えたのはマツダ・ロードスターとミニ・ハッチバック(ジョン・クーパー・ワークス)2台のみですが、このほかにも「公表されていない」MT車の販売比率があると思われるので、探せばまだまだ「売れているMT車」があるのかもしれません。
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なお、こういった(全体的にMT比率が上昇している)傾向は「(電動化によって)MT車が消滅する」という飢餓感によって加速しているものと思われますが、MT車を廃止せずに作り続けてきた自動車メーカーにとっては「特需」だとも考えられ、実際にケータハム、ドンカーブートには数年前より大変な数の注文が舞い込んでいるとも報じられています。
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参照:Kelley Blue Book(Youtube)