
| 中古相場が新車販売に与える影響は小さくはなく、今後のテスラの「対策」に注目が集まる |
そしておそらく、他の自動車メーカーも「似たような道」をたどるであろう
さて、テスラは「かろうじて」2024年の新車販売を好調に保ったものの、中古車の相場については大きな下落が続いており、米国の中古車販売サイト「CarGurus」によると、ガソリン車の平均価格下落率が5%であったのに対し、テスラ・モデル3では25%、モデルYに至っては25.5%も下落しているのだそう。
現時点では明確な「値下がり」の理由はわからないが
なお、この驚くべき価格下落については明確な理由が見当たらず、しかしもっとも大きな要因は「テスラが2023年後半から2024年にかけて大幅な値下げを行ったこと」だと考えられ、これは新車価格が下がると、中古車市場でも価格に”調整入る”ことからも容易に想像が可能です。
ここでちょっと困るのは、「過去に高い値段で」テスラ車を購入したオーナーが、「いまクルマを売却しようとなると」大幅損失を被るということで、これは次にまた「テスラを購入するという行為」から人々を遠ざけることになりそうですね。
その他の要因としては、テスラのクルマ自体が大量に市場に出回っており、よって中古市場では需要と供給のバランスが崩れていることも考えられ、こちらも「ありうる」理由かもしれません。
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参考までに、「価格の引き下げ」を行っているのはテスラのみではなく、フォードはマスタング マッハEの2025年モデルの価格を3,500ドル引き下げ、2024年モデルに対しても購入支援を提供済み。
また、EV市場全体が低価格化の流れにあり、シボレー・イキノックス EVの価格はテスラ・モデル3やマスタング・マッハEよりも安価に設定されており、EV全体の価格の低下が「中古市場でのテスラの価格下落」を招いた可能性も考えられます。
そのほか、昨今報じられるテスラCEO、イーロン・マスクCEOの政治的発言を嫌い、テスラ車を手放すオーナーが増えているという報道も無視できず、これによって直近の中古市場にて「テスラが溢れかえっている」のかもしれません。
もちろん中古市場での値崩れが新車販売に与える影響は無視できず、テスラが今後中古市場においてその評価をどう立て直すのかに期待が集まるわけですが、中古相場とともにその戦略そして動向にも注目したいところでもありますね。
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