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| 様々な統計を見るに、「イーロン・マスクの言動がテスラ車の購入機会を失わせている」ことは間違いなさそうだ |
この傾向を「意に介しない」のか、それとも改善しようと考えるのかはわからない
さて、テスラCEO、イーロン・マスク氏は特定の政治的思想を持つことで知られ、その思想が一部のEV購入者を遠ざけていることがこれまでの調査によって明らかになっていますが、今回はまた新しい別の調査結果が公開されており、そこでは「イーロン・マスクがどういった層に支持されているか」が明確に。
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イーロン・マスクはこんな人々に支持されている
予想通り、イーロン・マスク氏に対する評価はアメリカの政党支持層によって大きく分かれていますが、今回の調査結果によると、内燃機関車(ガソリン車)のドライバー、男性、トラックの所有者が最もイーロン・マスク氏を支持していることが分かっています。
この調査はヒル・リサーチとEVポリティクス・プロジェクトによって行われ、多くの人がすでに予想していた通り、イーロン・マスク氏が極めて「賛否の分かれる」人物であることが客観的かつ数字にて示されることとなっていて、しかし、特に注目すべきは、政治的立場や自動車の種類によって意見がいかに大きく分かれるかという点。
600人を対象に実施されたこの調査では、有権者や車のオーナーたちがイーロン・マスク氏をどう見ているのかについて興味深い洞察を提供しています。
調査対象者はすべて有権者であり、世帯年収5万ドル(約750万円)以上の人々であるとされ、この調査実施時期は2024年11月(ドナルド・トランプ大統領就任前)。
— Elon Musk (@elonmusk) February 20, 2025
その結果、ガソリン車の所有者の42%がマスクに対して好意的な評価を示し、その一方、EV(電気自動車)所有者で同じように評価したのはわずか35%だったことが明らかに(EVオーナーから支持を得られていないことは興味深い)。
政治的な観点だと、イーロン・マスク氏に対する評価はさらに大きく分かれ、民主党支持者の76%が彼に対して否定的な意見を持っているのに対し、共和党支持者の74%はイーロン・マスク氏を好意的に見ています。
この差はテスラにとって大きな懸念材料になり得るとされ、なぜなら、民主党支持者は共和党支持者よりもEVの購入に「強い関心を持っている」と回答する割合がほぼ2倍(27%対15%)だったからで、上述の「EVオーナーの(イーロン・マスク氏に対する)支持率が低い」という事実を合わせて判断すると、「EV購入検討者は、テスラを買わずに他自動車メーカーのEVを買っている」ということなのかもしれません。
🚨🇺🇸JUDGE REFUSES TO BLOCK ELON'S GOVERNMENT ROLE
— Mario Nawfal (@MarioNawfal) February 19, 2025
A federal judge rejected a Democrat-led lawsuit trying to stop Elon and the Department of Government Efficiency from accessing federal data or overseeing layoffs.
Judge Tanya Chutkan ruled there is no legal basis to block him… pic.twitter.com/aoOFtN3NH4
実際のところ、2024年11月以降、イーロン・マスク氏は民主党支持者や中道・リベラル派の有権者と関係を改善するどころかむしろ悪化させてしまっていて、そのため、世界各地でテスラの売上が低迷し、抗議運動が相次ぐのも当然の流れだと考えてよく、さらに、テスラ自体が標的になるだけでなく、個人のテスラオーナー、そしてそのクルマも破壊行為による被害を受けるケースが増えていると報じられている状況です。
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そして気になるのはこういった状況にイーロン・マスク氏がどう対処するのかということで、「取るに足らぬ問題」として見向きもしないのか、それともEV所有者やリベラル層の間での信頼回復に務めるのか、それは今後の展開を見ないとわからない、というところなのだと思います。
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参照:CARSCOOPS