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ルノーが「過激極まりない」現代の5ターボ、「5 Turbo 3E」を発表。後輪駆動化に軽量化など元来の5ターボの要素を備えて限定発売、日本でも販売がなされるようだ

ルノーが「過激極まりない」現代の5ターボ、「5 Turbo 3E」を発表。後輪駆動化に軽量化など元来の5ターボの要素を備えて限定発売、日本でも販売がなされるようだ

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| このクルマは流石に「EV嫌い」であっても見過ごすことはできないだろう |

パワートレインは変わってもオリジナルの「5ターボ」の要素を備え、コレクターズアイテムとしての資格は十分

さて、フランスの自動車メーカーはときどき「過激極まりない」クルマを発売することがありますが、ルノーは(かつてスポールスピダーを市販するなど)まさにその代表格かもしれません。

そして今回そのルノーが2024年に発表したコンセプトカー「5 Turbo 3E」の市販化を正式に発表し、これは昨年のコンセプトカーとほぼ見た目が同じではあるものの、Bピラー後方に「RS」ロゴが追加されるなどの細かな変更が加えられています。

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ルノーが本気だ。「5ターボ」のリバイバルとして500馬力オーバーの「5 ターボ 3E」を発表、実際に生産に移すとコメント
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ルノー「5 Turbo 3E」はこんなクルマ

そこでこの「5 Turbo 3E」を見てみたいと思いますが、このネーミングは「5(サンク)ターボの3代目、そしてエレクトリック」を表しているのだと思われます。

ベースとなるのはすでに発表ずみの新型ルノー5(EV)で、こちらが5ドア・5人乗りなのに対し、「5 Turbo 3E」は2ドア・2シーターのホットハッチ。

さらには前輪駆動を採用する標準モデルとは異なり、リア駆動が採用されるなど、思ったよりも大きな改装がほどこされています(やっぱり5ターボを名乗るからにはこれくらいでないと)。

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縦横比がスゴいことになってる!

この5 Turbo 3Eは、往年のミッドシップ「ルノー5 ターボ / ターボ2」の精神を受け継いでおり、20インチの大径ホイールを備え、張り出したリアフェンダーの内側にはインホイールモーターが搭載されていますが、各モーターの出力は268馬力(200kW)、そしてこれが2つ装着されるために合計では536馬力を発揮することに。※後輪駆動化そのものも、ミドシップ後輪駆動化されたオリジナルの5ターボを意識した部分だと思われる

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もうルノー5ターボ 3Eは「どうしようもなく」魅力的なクルマである

0-100km/h加速は約3秒、最高速度は270km/hというパフォーマンスを誇りますが、驚くべきことにルノーは一回の満充電あたり航続距離を400km(WLTP)だと見込んでおり、よってこの5 Turbo 3Eは意外や実用的なクルマなのかもしれません。

そしてもうひとつ「意外」なのはその重量で、標準のルノー5よりも大きなボディと70kWhの大容量バッテリーを搭載しながらも、その車重は1,450kgに抑えられているといい、これは52kWhバッテリーを積んだ標準のルノー5と同等の重量です。

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この軽量化の影にはもちろん大量のカーボンファイバー製パーツが存在し、さらには後部座席ドア(と開閉機構)や後部座席を取り払ったことも大きく影響しているものと考えられますが、このあたりを見ても5 Turbo 3Eがいかに過激で特別なクルマであるかがわかるかと思います。

そのほか明かされているのは800Vアーキテクチャの採用で、これによって急速充電性能を強化することに成功し、最大350kWの急速充電によって(理想的な環境では)15分で15%から80%までの充電が可能になるのだそう(これもやはり標準のルノー5のアーキテクチャ、100kW充電と比べて大幅な進化であり、5 Turbo 3Eは基本的にベースモデルと別のクルマであると考えたほうがいい)。

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そのほか内装だと縦型のラリー風ハンドブレーキレバー、アルカンターラ仕上げの内張り、ロールケージ、6点式ハーネス付きバケットシートなど、本格的なレーシングカーの要素を備えていることが示されていて、ここまで来ると「もうパワートレインに関係なく」どうしようもなくエンスージアストを刺激する存在だと考えられ、EV時代におけるホットハッチの未来を示す1台としてコレクターズアイテム化するのかもしれませんね。

なお、ルノーはこの「5 Turbo 3E」が1,980台のみの限定生産となること、今後数週間以内に予約受付を開始すること、最初の納車は2027年を予定していることに言及していますが、肝心の価格については明かされておらず(1500万円くらいになるんじゃないかと見られている)、しかし販売地域はヨーロッパ、中東、日本、オーストラリアが予定されているというので、日本にもいくばくかの割当がなされることは間違いないのかも。※1,980台というのは初代「ルノー5 ターボ」のホモロゲーションモデルが登場した1980年にちなんだ数字である

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参照:Renault

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