
| トヨタのスポーツカー戦略が拡大中:GR86存続、新型セリカとMR2も視野に |
トヨタのスポーツカーラインアップは今後数年で「世界最大規模」となるのかも
さて、ここ最近トヨタのスポーツカーラインアップについては様々な話が出ており、直近では「GRスープラの後継モデルが登場」「新型セリカを開発中」というものも。
つまりトヨタはスポーツカーの品揃えを強化し、「世界で最も多くのスポーツカーをラインアップする自動車メーカー」「スポーツカーの販売台数世界一」となる可能性すら見えてきているわけですね。
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GR86は継続予定:「楽しくて手頃なスポーツカー」はGRブランドの要
今回、トヨタ北米の製品戦略・企画担当上級副社長クーパー・エリクセン氏がGRブランドの今後の展開についていくつかの基調な情報をもたらしていますが、まず「GR86の将来について」語った内容は以下の通り。
「GR86のような手頃で楽しいスポーツカーは、トヨタが継続して提供したいモデルのひとつです。」
米国での販売台数は月間1,000台未満とニッチながらも、ここではGRブランドにおける重要な存在としてGR86の継続が明言されています。
次期GRスープラは確定、新型の発売は空白期間を置いて登場
現行のGRスープラ(A90型)は2025年に生産終了予定で、すでに日本や欧州、米国向けの「ファイナルエディション」も発表されています。
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しかし、クーパー・エリクセン氏によれば「第6世代(A100型)スープラの開発は確定しており、20年の空白があったA80〜A90のようなブランクはない」とも語っていて、次期GRスープラの登場まで「間があく」ものの、いずれ登場するのは間違いないという”未来”を強く主張することに。
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現行GRスープラついに生産終了、しかし次期スープラは「確実に登場」。ただし後継モデル登場までの“空白期間”は避けられない?
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新型セリカやMR2の復活も? トヨタが複数のスポーツモデルを示唆
さらにクーパー・エリクセン氏は、新型セリカや現代版MR2の存在を否定せず、「噂は知っているがコメントできない」と三味線を弾くことに。
これらの情報は、トヨタが自社で製作し公開しているアニメシリーズ「GRIP」にも登場しており、トヨタが公式にて「匂わせて」いることからも、トヨタ上層部の間では”公然の秘密”となっているのかもしれませんね。
なお、現在トヨタが企画している(と見られる)新型スポーツカーは以下の通り。
- 次期GR86
- 第6世代GRスープラ
- 新型セリカ
- 新型MR2
- GR GT3(レクサスブランドでの市販化も?)
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MR2復活の鍵:FT-SeとGRヤリスMが示す開発の裏側
2023年の東京モーターショーで発表されたFT-Seコンセプトは、電動スポーツカーでありながらミドシップに近いプロポーションを持っていて、トヨタはこのデザインが「ICE(内燃エンジン)との両立も可能」であると示唆しているため、次期MR2のベース車両である可能性も。
一方、2024年初頭には「GRヤリスMコンセプト」という謎の車両が公開され、これはミドシップ車のパワートレイン開発用プロトタイプであり、見た目こそGRヤリスではあるものの中身は完全に別物。おそらくはMR2の開発のために製作されたテストミュールであろうと目されています。
Image:TOYOTA
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そのルックスはまるでミドシップスーパーカー。トヨタが電動化時代の新しいスポーツカー、「FT-Se」を発表
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まとめ:トヨタのスポーツカー戦略は「深化と多様化」へ
トヨタは単なる「スポーツカー復活」ではなく、電動化・ハイブリッド化・軽量化・GRブランド強化を掛け合わせた新時代のパフォーマンスカー戦略を打ち出しており、ここ数年でトヨタのイメージが大きく変わったように、ここからの数年でもトヨタに対する世間の認識がさらに変革されるのかもしれません。
- GR86は継続、生産終了の予定はなし
- GRスープラは一時的に販売終了するが、次世代型の投入が確定
- セリカ、MR2といった伝統モデルも現代的に復活予定
- FT-SeやGRヤリスMといったプロトタイプの存在から、開発の本気度がうかがえる
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参照:MotorTrend