
| 実際のところ、「フェラーリ初のEV」としての歴史的価値は高い |
短期的には価値が認識されないかもしれないが、長期的には「フェラーリの歴史の転換点」として価値を発揮するものと考えられる
さて、ランボルギーニやポルシェなど他の高級スポーツカーメーカーがEV開発を見直す中、フェラーリは独自のEV戦略を推進中しており、今年10月から来年にかけて「段階的に」EVの情報を公開してゆくことについても触れています。
そして2025年6月、モデナで開催された「モーター・バレー・フェスト」にて、フェラーリCEO、ベネデット・ヴィーニャ氏はあらためてこのEVについて言及し、以下のようにコメントすることに。
「フェラーリのコレクターがEVに興味がないというのは誤解です。“何が問題なんだ?”と語る顧客もいます。フェラーリには魂があり、EVでもそれは表現できると確信しています。」
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フェラーリCEOが語る「EVでも魂は失われない」
現時点ではこのEVについての情報はほとんどなく、あるとすれば「特許を通じて知ることができる内容」くらい。
しかしその特許についても、記載される技術が必ず車両に用いられるというものではなく、よって現実的には「なにもわからない」レベルです。
そのほかスパイビデオやスパイフォトからは、このEVが「スーパースポーツ」ではなく「SUVっぽいGTカー」らしい姿を持つことが推測されますが、これもまた「発表されてみるまでは何一つ確定していない」という程度。
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フェラーリ初のEV:自社開発のこだわり
一方、その「製造」についてはいくつかのヒントがフェラーリから示されており、フェラーリが新しく建設した「E-ビルディング」にてバッテリーパックやエレクトリックモーターが製造されるであろうここと、さらにはインバーターやソフトウエアまでもが内製され、現行の内燃機関搭載車同様に「マラネロでの内製率を極限まで高め」、ほかの自動車メーカーのようにエレクトリックコンポーネントを「サプライヤーに依存しない」ことも示されています。
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「フェラーリにとってEVは一つの選択肢」
なお、フェラーリは積極的に電動化を進める一方で「完全電動化」を目指すわけではなく、製品マーケティング責任者を務めるエマヌエーレ・カランド氏によれば以下の通り。
「新たな技術としてEVを導入します。これは、新しい“走りの喜び”を提供するための選択肢の一つです。」
つまりフェラーリは選択肢の多様化を図るためにEVを投入し、そしてそのEVはベネデット・ビーニャCEOが語るように「フェラーリの魂」を宿しており、単なるCO2排出規制への対応手段ではないことも伺わせます。
まだまだ完全なる情報公開までには時間があるものの、フェラーリの歴史の中でも大きな転換点となるこの一台が「将来的にクラシックとして語り継がれるかどうか」が気になるところですね。
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参照:Motor1