VW「ゴルフ GTI エディション50」、ニュルでGTI史上最速を記録。シビック・タイプRに一歩及ばずともフォルクスワーゲン史上「最速」に輝く【動画】

Image：Volkswagen

｜　ホンダ シビック タイプRには一歩及ばずも、歴代VWで最速に　｜

「グリーン・ヘル」での快挙、ただし“自己ベスト”

中国・シャオミ SU7ウルトラがニュルブルクリンクにて最速EVの座を奪った直後、フォルクスワーゲンも密かに“最速”の称号を獲得。

ただしそれは「市販車全体での記録」ではなく、VWブランド内での自己ベスト更新という意味であり、惜しくも「FF最速」であるホンダ・シビック・タイプRには一歩及ばず（本当はシビック・タイプRの記録を更新したかったのだと思われる）。

「ゴルフ R 20イヤーズ」「GTIクラブスポーツS」を上回る

この新型「ゴルフ GTI エディション50」はニュルブルクリンク北コース（ノルドシュライフェ）で7分46秒13を記録しており、これは、かつての「ゴルフ R 20イヤーズ」や「GTIクラブスポーツS」を上回る記録。

ただし今回のタイムは、全長20.8km（12.9マイル）の“フルレイアウト”で計測されたもので、以前のゴルフRやGTIクラブスポーツSの記録は200m短い20.6kmレイアウトでのタイムだったため、単純比較での優劣は付けづらいというのが実情です。

参考までに、フォルクスワーゲンは「短縮版レイアウト」でのタイムが7分41秒27であるとも公表していますが、これを見てもやはりゴルフGTI エディション50は「フォルクスワーゲン史上最速」と言っていいのかも。

Image：Volkswagen

ライバル：「永遠の壁」として立ちはだかるホンダ

しかしながら、いかに「VW最速」といえど、2023年にはホンダ・シビックタイプR（FL5型）が同じ20.8kmレイアウトで7分44秒88を記録しており、よって今回のゴルフGTI エディション50は約1.25秒差で「ニュルブルクリンクの市販車FFでは2位」という結果となりますが、今後「FF」ホットハッチが新しく登場する可能性が低い今において、この順位は未来永劫「変わることはない（今後この記録が更新されることはない）」のだとも思われます。

VW ゴルフGTI エディション50の仕様：何が違う？

このゴルフGTI エディション50に話を戻すと、その正式発表は6月20日の予定ですが、現時点で分かっているのは以下の通り。

✔ パフォーマンスパッケージ装着車による記録：

• 軽量鍛造ホイール
• ブリヂストン Potenza Race セミスリックタイヤ
• 専用シャシーセッティング
• デュアルクラッチ（DSG）仕様

なお、今回公開されたオフィシャルフォトを見てもわかるとおり、マニュアル・トランスミッションは搭載されず、実際にゴルフではGTIであってもMk8.5以降は」ATのみ」。

エンジンの詳細については現時点でわかっておらず、ただし標準GTIは261馬力（2.0Lターボ）、クラブスポーツ仕様だと欧州向けでは296馬力へ強化されており、エディション50では同等かそれ以上の出力の可能性が報じられています。

Image：Volkswagen

まとめ：GTIは今も進化の真っただ中

「GTI エディション50」はただの記念モデルではなく、VWの技術と哲学が詰まったフロント駆動ホットハッチの最先端、そして内燃機関搭載FFとしては「おそらく最後」。

ただし今後「ゴルフGTI」はピュアエレクトリックカーとして生まれ変わることが決定しており、その「中身」は大きく変われどもその魂は継続され、改めてニュルブルクリンクにおける記録を塗り替えることとなるのかもしれませんね。

フォルクスワーゲン ゴルフGTI エディション50がニュルブルクリンクを走る動画はこちら

合わせて読みたい、フォルクスワーゲン関連投稿

参照：Volkswagen