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シャオミ SU7 ウルトラ「プロトタイプ」がニュルブルクリンクを「AMG One含む、どの全市販車」よりも速い6分22秒で走行。まさに”歴史が変わった”日に【動画】

シャオミ SU7 ウルトラ「プロトタイプ」がニュルブルクリンクを「AMG One含む、どの全市販車」よりも速い6分22秒で走行。まさに”歴史が変わった”日に【動画】

Image:Xiaomi

| 実際に走行したのは「市販バージョン」ではなく「プロトタイプ」ではあるが |

ただしシャオミはこの「ニュル最速プロトタイプ」を100台のみ限定にて発売するようだ

中国の新興EVメーカー(そしてスマートフォンメーカー)、「Xiaomi(シャオミ)」が、本気で世界を驚かせる記録を達成。

というのも今回プロトタイプながらもSU7 ウルトラが、ドイツ・ニュルブルクリンク北コースにて6分22秒091という驚異的なラップタイムを記録したためで、これは2024年に同じ車両が叩き出したタイムを24秒も更新する数字です。

なお、以前のタイムは「EV最速」であったものの、今回のタイムは「全パワートレーン含む市販車最速」タイムであり、中国製EVの技術力を見せつけるに十分な結果となっています。

SU7 Ultraのスペックが異常すぎる

この記録を出したのは、スパルタンに仕上げられたSU7 ウルトラのプロトタイプで、以下のようなスペックを持っています。

  • 最高出力:1,548馬力(トリプルモーター構成)
  • 0-100km/h加速:1.98秒
  • 最高速度:350km/h
  • レース用スリックタイヤ装着
  • 軽量化された車体+ロールケージ搭載

なお、ニュルをこのタイム以下で走破したのは、ポルシェ 919 ハイブリッドEvo、VW ID.R、そしてポルシェ 956(1983年)の3台のみしか存在しないといえば、いかにこのSU7 ウルトラ「プロトタイプ」が速いかがわかるかもしれません。

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「ニュルブルクリンク・エディション」が100台限定で発売

そしてさらに驚かされるのは、この快挙を記念して、シャオミが公道仕様の「SU7 Ultra ニュルブルクリンク・エディション」を100台限定で発売するという事実。

すでにスペックが公開されており、価格が814,900人民元(現在の為替レートだと1600万円くらい)に設定されることもアナウンスされていますが、この価格でこのスペックを持つクルマを購入できるというのは「まさに驚異的」でもありますね。※そしてスペックを見る限り、もともとのSU7 ウルトラに大きく手を加えたわけではなく、それだけSU7 ウルトラのポテンシャルが高いということもうかがえる

  • カーボン製フード、リアウイング、アンダーボディパネル(合計約44kgのダウンフォース)
  • スパルコ製バケットシート(ニュル刺繍入り)+6点式ハーネス
  • トラックパッケージ標準装備:エンドレス製ブレーキパッド、ビルシュタイン製EVO R車高調整式サスペンション、カーボンルーフ、21インチホイール(ピレリ Trofeo RSタイヤ装着)

シャオミは「苦難のひととき」を過ごしていたが

なお、このSU7 ウルトラは熱狂とともに発売されるものの、その後パフォーマンスが一方的に(安全上の理由から)引き下げられたり、「事前に示された効果」を持たないオプションパーツを高額にて販売したことで「可愛さ余って憎さ100倍」とばかりに消費者から攻撃されるようになってしまい、シャオミCEOの雷軍(Lei Jun)氏は「これほどまでに辛い思いをしたことはない」とも。

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しかし今回の記録更新はSU7 ウルトラオーナーへの「プレゼント」でもあり、「SU7 Ultra ニュルブルクリンク・エディション」はシャオミによる”ある種の意思表示”であると受け取ることができるのかもしれません。

今まで中国のEVを軽視していたなら、それはもう過去の話であり、今回の記録達成は「シャオミがテクノロジーと走行性能の両面において、すでに世界トップクラスに到達してる」ことの証左にほかならず、これに続く例も続々中国から誕生する可能性も否定できない、と考えています。

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参照:Xiaomi

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  • この記事を書いた人

JUN

2013年より当ブログを運営中。 国産スポーツカー、ポルシェ、ランボルギーニ、フェラーリ等を乗り継ぎ現在に至ります。 単なる情報の記載にとどまらず、なにかしら自分の意見を添え、加えてクルマにまつわる関連情報(保険やメンテナンスなど)を提供するなど「カーライフを豊かにする」情報発信を心がけています。 いくつかのカーメディアにも寄稿中。

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