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| フェラーリコレクターにとっての「直近の脅威」はEVの購入依頼であったと思われる |
記事のポイント(要約)
- 「EV強制」の否定:CEOが「顧客に嫌なものを買わせるのは最大の過ち」と断言
- 新型EV「ルーチェ(Luce)」:2026年5月25日、創業の地ローマで華々しくワールドプレミア
- 2030年へのロードマップ:2030年までに計20車種を投入する野心的な計画
- 卓越した受注状況:新型車投入を待たずして、すでに2026年末までの生産ラインをカバーする受注が埋まっている
「抱き合わせ」はしない。フェラーリCEOが語る顧客至上主義の真髄
フェラーリは数年前から「EVを投入する」と明言しており、実際につい先日にはそのEVの名称が「ルーチェ」となること、そしてその驚きのインテリアを発表したばかり。
ただ、このインテリアが発表される前にはさほど市場の(この新型EVに対する)期待は高くなく、「なんとなくヤバい気がする」、そしてコレクターにとっては「EVの購入依頼が来るんじゃないか」というモヤっとした懸念が渦巻いていたのも事実かと思います。
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しかしながら実車が発表されると「ヤバそう」という憂いは霧散することとなって株価は上昇、そして今回はフェラーリCEO、ベネデット・ヴィーニャ氏が発した言葉が世界中のファンとコレクターを安堵させたとして大きな話題に。
「顧客が好まないものを強制的に買わせることは、最大の過ちです。」
つまり、「限定モデルを手に入れるために、EV(電気自動車)も買わなければならない」といった、いわゆる抱き合わせ販売のような条件は一切課さないと明言し、これはブランドの威信に頼るのではなく、ルーチェというプロダクトそのものの魅力で勝負するという強い自信の表れと言えそうです。
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フェラーリ初のEV「Luce(ルーチェ)」と今後の戦略
フェラーリ初の市販EVとして注目を集める「ルーチェ(Luce)」の全貌が徐々に見えてきているというのが現在の状況で、ざっとまとめると以下の通り。
新型EV「Luce」および今後の展開スケジュール
| 項目 | 内容 | 備考 |
| 正式名称(仮) | Luce(ルーチェ) | イタリア語で「光」を意味する |
| ワールドプレミア | 2026年5月25日 | 125 Sの初勝利から79周年の記念日 |
| 発表場所 | イタリア・ローマ | ローマGPの歴史に敬意を表した選定 |
| 納車開始時期 | 2026年第4四半期 | すでにポジティブなフィードバック多数 |
| 想定価格 | 50万ドル(約7,500万円)超 | 正式発表時に公開される可能性 |
| 今後の計画 | 2030年までに20モデル投入 | Amalfi Spider(仮)やPurosangueの改良も期待 |
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市場での位置付けと競合比較
フェラーリは、このルーチェを「SUVのプロサングエ以上の物議を醸すモデル」と位置付けつつも、人工的な販売促進策は不要だと考えています。
- 競合比較:ランボルギーニやマクラーレンがハイブリッド化を進める中、フェラーリは「純粋なV12の内燃機関」を守りつつ、「完全電動のハイパフォーマンス」という両極端の選択肢を顧客に提供
- 独自性:他社がラインナップ全体の平均排出ガスを下げるためにEVを「売らなければならない」状況にあるのに対し、フェラーリは強力な受注残(すでに2026年末まで完売状態)を背景に、余裕を持った戦略を展開中
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なぜ「5月25日」が特別なのか?
今回の発表で注目すべきは新型EVの発表日。
1947年5月25日、フェラーリとしての最初の車「125 S」がローマ・グランプリで初優勝を飾り、あえてこの記念日に、伝統的なエンジンを持たない「EV」を発表するという行動には、「エンジンがなくなっても、フェラーリの魂(走りの感動)は不滅である」という強いメッセージが込められているかのようで、歴史を重んじるフェラーリならではの粋な演出と言えそうですね。
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結論:フェラーリは「音」と「熱」を捨てない
「EV時代になれば、どのクルマも同じになる」という懸念を、フェラーリは真っ向から否定しています。
彼らが目指すのは、無理やりEVに乗せる未来ではなく、V12の咆哮を愛する人も、最新の電動技術に興奮する人も、等しく満足できる「選択の自由」がある未来。
価格は50万ドルを超えるとの見方もありますが、すでに予約開始前から世界中からポジティブな反応が寄せられているとのことで、2026年5月、ローマの地でどのような「光」が放たれるのか、その瞬間が待ち遠しいといったところでもありますね。
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参照:Reuters, Ferarrari, etc.
















