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フェラーリが「V12エンジン」についての情熱を語る。V12エンジンはメリットが多く、しかしその代償はコストではあるが、フェラーリはコストを気にしない

フェラーリが「V12エンジン」についての情熱を語る。V12エンジンはメリットが多く、しかしその代償はコストではあるが、フェラーリはコストを気にしない

| フェラーリの歴史はV12エンジンとともにあると考えていいだろう |

フェラーリはル・マン24時間レースではじめて「V12エンジンを使用して優勝した自動車メーカー」である

さて、フェラーリと言えばV12、V12と言えばフェラーリというほど「フェラーリのV12エンジン」は有名ですが、今回フェラーリがそのV12エンジンに対する情熱を語るコンテンツを公開しています。

なお、フェラーリによると「V12エンジンはフェラーリの発明によるものではなく、20世紀はじめにレーシングボートで使用されたのが”初”なのだそう。

V12エンジンは「回転がスムーズ、高回転化が可能、パワフルで美しいサウンドを奏でる」というメリットを持ち、しかしその対価は「構造が複雑で、高価である」ことではありますが、構造の複雑さはともかく、「高価」ということはエンツォ・フェラーリにとって問題ではなかったといい、つまりは「いかにコストがかかろうとも、V12エンジンにこだわっていた」ということがわかります。

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「V12エンジン搭載車以外はフェラーリと呼ばない」

実際のところ、エンツォ・フェラーリは「V12搭載車以外はフェラーリと呼ばない」と公言したと伝えられており、愛息ディーノの考えた6気筒エンジンを搭載したクルマにでさえフェラーリの文字とエンブレムを与えなかったほど。

ただし12気筒以外をすべて否定していたわけではなく、(初期のフェラーリこそすべてV12エンジン搭載車であったものの)存命中には4気筒エンジンを搭載した「500TR(テスタロッサ)」を送り出したことも。

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V12エンジンそのものについて触れてみると、その回転の滑らかさが買われてロールスロイス、ヒスパノスイザ、リンカーン、キャデラックなどの(主に高級車)メーカーがこれを市販車に採用しており、モータースポーツだとメルセデス・ベンツ、アウトウニオン(アウディの前身)、アルファロメオがレーシングカーに採用しています(メルセデス、アウトウニオンの場合は大排気量を追求した結果、V12に行き着いたのではないかと考えている)。

しかしながら「モータースポーツにおいてV12エンジンを搭載し、最初に成功した」のはフェラーリだと広く捉えられていて、フェラーリが初めてV12を搭載したクルマ、そしてフェラーリ初の市販車である125S(1947年)が登場した後、1949年にはミッレミリアを制し、ル・マン24時間レースでも優勝を飾るとともに「歴代優勝車の中で最小排気量、かつ最大シリンダー数を持つ(V12エンジンでは初の優勝車)」166MMが登場します。

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さらにフェラーリは1950年のF1発足の年からV12エンジンを積むレーシングカーを投入し、1951年には「V12エンジンではじめて」F1グランプリでの優勝(イギリスGP)を飾り、1953年の世界スポーツカー選手権ではフェラーリ340MMと375MMがそれぞれ優勝を決めることに。

フェラーリのV12エンジンはどういった特徴を持っているのか

フェラーリ最初のV12エンジンはジョアキーノ・コロンボ(元アルファロメオのエンジニア)によって設計されていますが、この排気量は1.5リッター、出力はわずか218馬力。

V12エンジンの中でも最小の部類に入りますが、軽量コンパクトな125Sとの相性がよく、その後には高い汎用性を持つということから市販車、そしてレーシングカー両方に用いられ、1962年の250GTO、1968年の356GTB/4デイトナもこれを使用。

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最終的には4.9リッターにまで排気量が拡大されながら(1989年のF50まで)フェラーリへとパワーを伝え続けることになった「名機」ですが、この後継として登場したのが現代のフェラーリにも搭載される「F140」V12エンジンであり、はじめてこれを搭載したのは2002年のエンツォフェラーリ。※この間にもアウレリオ・ランプレディ、ヴィットリオ・ヤーノ、マウロ・フォルギエリの設計によるV12エンジンが登場しているが、フェラーリは今回これらを取り上げていない

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このF140型V12エンジンは当時「地球上で最もパワフルなV12エンジン」としても知られ(伝統の60度ではなく65度のVバンクを持つ)、599GTBフィオラノ、GTC4ルッソ、ラフェラーリ、812コンペティツィオーネ、ICONAシリーズではモンツァSP1/SP2、デイトナSP3、さらにはプロサングエ(6.5リッター、725馬力)に積まれ、4輪にそのパワーを伝えることに。

もちろんフェラーリ初のSUVにV12が採用されたのは、当時エンツォ・フェラーリが求めた「なめらかな回転、パワフルさ、極上この上ないサウンド」画素の理由である、と語られています。

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参照:Ferrari

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