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【次期ロードスター】NE型は「脱・純ガソリン」へ。マツダが選ぶ“軽量ハイブリッド×合成燃料”の未来とは

マツダ

| いまの時代、「新型車」はすべからく規制の影響を受けることに |

それでもマツダはロードスターの「DNA」を守り抜かねがならない

マツダの象徴である「ロードスター(MX-5)」の次期型(NE型)につき、マツダ・ヨーロッパの幹部が重要な方向性を明らかにしています。

2026年2月の最新情報によると、次期ロードスターは「完全な電気自動車(EV)にはならないが、何らかの電動化技術を採用する」ハイブリッド路線を歩むことが確実となっており、さらには内燃機関(ICE)を存続させるための切り札として「合成燃料(e-fuel)」の活用も視野に入れているようですね。

マツダは極秘「V6ロードスター」を試作していた。市販化を阻んだ「たった一つの問題」、そして悲劇とは
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この記事のポイント(30秒でわかる要約)

  • 電動化は不可避: 次期NE型は何らかの電動アシストを採用。マイルドハイブリッドは最低限の選択肢
  • 合成燃料の活用: ICE(内燃機関)を守るため、合成燃料の使用を前提とした開発を検討中
  • EV化を拒む理由: バッテリーによる重量増はロードスターの「人馬一体」を壊すと判断
  • ND型の長期続投: 現行ND型は2020年代末まで販売を継続し、NE型の熟成に時間をかける方針
マツダ・ロードスター
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マツダ幹部が語る「NE型プロトタイプ」の存在

まず注目すべき事実は、マツダ・ヨーロッパのデザイン・ディレクター、ジョ・ステニュイ氏と技術研究責任者のクリスチャン・シュルツェ氏がオランダのカーメディアのインタビューに対し、既にNE型のプロトタイプが存在すると認めていること。

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しかし、その中身(パワートレイン)はまだ「石に刻まれた決定事項ではない」とも語り、それでもステニュイ氏は、オープンカーで森を走る際に「エンジン音を出さずに静かに走るシーン」を想像していると述べているため、単なるマイルドハイブリッドを超えた、プラグインハイブリッド(PHEV)やレンジエクステンダー(発電専用エンジン搭載車)の可能性についても検討しているのかもしれません。※ただ、ストロングハイブリッド化するとマニュアル・トランスミッション採用はほぼ絶望的であろう

なぜ「フルEV」にしないのか?

そしてもうひとつ注目すべきは「ピュアEVという考えは最初から除外されていること」で、シュルツェ氏は、フルEVのロードスターは「深刻なエンジニアリングの課題を内包する」ともコメント。

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  • 重量の壁: バッテリーは車両重量の半分を占める可能性があり、ロードスターのアイデンティティである「軽さ」と「ハンドリングの正確さ」を根本から変えてしまう
  • 妥協なき追求: もしEV化するならば、全く新しい素材や構造が必要になり、それは「手頃なスポーツカー」という枠を超えてしまう恐れがある

合成燃料(e-fuel)という「第3の道」

そして注目すべき3つ目の要素は欧州での規制強化に対し、マツダが最も論理的な解決策として合成燃料の使用を挙げていること。

  1. 既存エンジンの継承: 基本コンセプトを大幅に変えず、今の内燃機関を活かしながら排出CO2を削減で切る
  2. 軽量ハイブリッドとの併用: 少量のバッテリーと電気モーターで低速域を補い、高速域や負荷時は合成燃料で内燃機関を稼働させる方式を採用※つまり合成燃料を使用したとしてもハイブリッド化は不可避
  3. ユーロ7への対応: 今後施行される厳しい排ガス規制(Euro 7)をクリアするための現実的な解
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マツダ・ロードスター開発責任者「我々はロードスターにつき、ポルシェ911のように、ただ微調整をひたすら続けながら改良を続けたいのです」
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注目のパワートレイン候補

形式メリットデメリット・課題
マイルドハイブリッド重量増を最小限に抑えられる。ゼロエミッション走行がほぼ不可能。
ロータリー・レンジエクステンダー軽量コンパクトなロータリーを発電に使い、走りはモーター。システム全体の複雑化とコスト。
SkyActiv-Z (2.5L)豊かなトルク。フロントヘビーになり、旋回性能に影響。
合成燃料 + ICE「音と振動」という伝統を守れる。燃料の供給インフラと価格。
マツダ・ロードスター
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結論:ND型を愛でながら「広島の狂気」を待つ

現在、マツダは2024年に実施した大規模なアップデート(ND3)を経て現行モデルを2020年代後半まで販売し続ける予定です。

次期NE型へのバトンタッチを急がず、納得のいく「軽さと楽しさ」のバランスを見つけるまではND型がその座を守ることとなりますが、前出のジョ・ステニュイ氏の言葉を借りるならば、「広島の人たちは少しクレイジー(独創的)だから、きっと面白いものが出てくる」。

その言葉を信じて、内燃機関の魂を残した「次世代の正解」を待つのが、ロードスター・ファンの賢明な姿勢かもしれませんね。

マツダ
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参照:Carscoops

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