
| まさかフェラーリが「純正」でこれほどまでに過激なオプションを登場させるとは |
「忖度無し」のサウンドとはいったいどれほどなのか
フェラーリ史上最強、1200馬力を誇るモンスター「F80」。
その唯一の弱点と言われていたのが、V12からV6ツインターボへと変更されたことによる「排気音の迫力不足」であり、さらにこのダウンサイジングに輪をかけたのが「騒音規制」だとされ、その結果としてF80のエキゾーストサウンドが「ちょっと物足りない」ものとなってしまっていたわけですね(これはやむをえない)。
しかし、フェラーリはこういった声をちゃんと理解しており、そして何よりも一番納得していなかったのはフェラーリ自身であったと見え、今回フェラーリが発表したと報じられているのは「公道走行の規制を完全に無視したエクストリーム・エキゾーストシステム」。
システムは触媒もサイレンサーも排除した”直管”だとされ、まさに“公道では違法”なレベルの咆哮を轟かせるといい、「本物のフェラーリ・サウンドをあきらめたくない」というオーナーに向けた”サーキット専用の禁断オプション”ということになりそうです。
【この記事の要約:3つのポイント】
- 公道使用不可の爆音: 触媒とサイレンサーを撤去。サーキット走行に特化した「レーシング・ロア(咆哮)」を実現
- 保証対象の純正カスタム: 社外品ではなくフェラーリ純正。過激なオプションながら公式ワランティが維持される
- 1200馬力の咆哮: F1由来のMGU-Kと3.0L V6ツインターボが奏でる、新時代の跳ね馬サウンド
「音」のためにすべてを脱ぎ捨てたF80
フェラーリのフラッグシップ(スペチアーレ)にとって、排気音は性能あるいは価値の一部だと言ってよく、よってフェラーリは今回、「F40やラ・フェラーリが奏でた鳥肌の立つようなサウンドを取り戻すため」思い切った手段に出ています。
- サイレンサー・レスの衝撃: 新しいサーキット専用エキゾーストは、市販車に必要な排ガス浄化装置(触媒)や消音器を物理的に削除。これにより、排気効率を極限まで高めると同時に、V6エンジンとは思えない強烈な音響体験を提供する※もちろん、相当に軽量化がなされているものと思われる
- メーカー保証の維持: 通常、これほど過激な排気系の改造は保証対象外となるものの、本オプションは新車注文時に選択可能。フェラーリ公式の耐久テストをクリアしているため、安心してサーキットで限界走行を楽しめる
フェラーリF80 驚愕のパフォーマンスとスペック
F80はもはや自動車の枠を超えた「公道を走るル・マン ハイパーカー」ですが、今回のエキゾーストオプションを適用することによってそのレーシングスピリットが完成する、と考えていいのかも。
以下は標準仕様となるF80のスペックです。
フェラーリF80 主要諸元
| 項目 | スペック詳細 |
| パワートレイン | 3.0L V6 ツインターボ + 3モーター (ハイブリッド) |
| 最高出力 | 1,200 hp (エンジン 900hp + モーター 300hp) |
| 0-100km/h 加速 | 2.15 秒 |
| 0-200km/h 加速 | 5.75 秒 |
| 最高速度 | 350 km/h (217 mph) |
| 特筆事項 | F1由来のMGU-K搭載、アクティブサスペンション採用 |
市場での位置付けと「V6サウンド」への回答
フェラーリ=V12神話が根強い中、F80がV6を選んだことには賛否両論が存在し、しかし今回の「エクストリーム・エキゾースト」の導入はフェラーリによる「情熱的なサウンドは、シリンダーの数のみによるものではなく、エンジニアリングでも作ることができる」という証明。
競合するマクラーレンやアストンマーティンのハイパーカーがしのぎを削る中、フェラーリは「サーキットという聖域」において、最も刺激的なサウンドを提供することでブランドの頂点を守り抜こうとしている、というわけですね。
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結論
フェラーリF80の「公道では完全に違法な」エキゾースト。
公道でこのサウンドを聴くことができないのは残念ですが、このオプションを選んだオーナーたちがサーキットのストレートを駆け抜ける時、ぼくらはV6エンジンの新たな伝説の目撃者となることは間違いなく、もし幸運にもF80の生産枠を手にしているならば、この「禁断の咆哮」を選ばない理由はどこにもないのかもしれません。
なお、これを「工場装着」すると確実に「登録」できなくなるものと思われますが、それを裏返せば「このオプションを装着することで、登録しなくても良くなる」ということになるのかも。
なぜ「純正」で爆音にする必要があるのか?
近年、欧州の騒音規制(R51-03など)は年々厳格化しており、どんなに高性能なスーパーカーであっても、公道モデルとしての音量には限界が設けられています。
そこでフェラーリが提示したのが「顧客がアフターマーケット(社外品)に流れる前に、最高の音をメーカーが作る」という解決策で、メーカー自身がエキゾーストシステムを設計することにより、背圧の変化によるエンジンへのダメージを完璧に制御しつつ、官能的な音色をデザインできるというわけですね(実際のところ、規制によってマイルドになってしまったサウンドを「もとに戻す」べく、ノビテック等がエキゾーストシステムを発売する例がある)。
そしてこのフェラーリの「新しい提案」は、今後のハイパフォーマンスカーにおける「究極のパーソナライズ」のスタンダードになる可能性も秘めています。※売却時にはこのオプションの有無によってかなり価格が変わりそうだ
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参照:Ferrarichat











