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やはりカッコいいのは認めざるをえない。ヒョンデが新型EV「アイオニック3」発表、まさかの物理ボタン復活に割り切った「FF」レイアウト

ヒョンデ アイオニック3 N LINEのフロント

Image:Hyundai

| ヒョンデ / キアのデザインレベルが「かなりのところ」にあるのはもう否定できない |

サイズ感を考慮すると「日本でも販売する可能性」が高そうだ

電気自動車(EV)の世界に、またひとつ「日本でも売ってほしい」と思わせる魅力的なモデルが登場。それはヒョンデが欧州で発表したコンパクトハッチバック、新型「Ioniq 3(アイオニック3)」であり、一見すると同グループの高級ブランド「ジェネシス GV60」を彷彿とさせるシャープな外観を持つものの、その中身は驚くほど実用的。

特に、(デジタルなエクステリアに反して)昨今の「画面ですべて操作する」トレンドに一石を投じる「物理スイッチ」の採用が話題を呼んでいます。

ヒョンデ
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本記事の要約(30秒チェック)

  • 待望のコンパクトサイズ: 高級SUVより40cm近く短い、都市部に最適なサイズ感
  • 物理ボタンの逆襲: 新OS「Pleos Connect」を搭載しつつ、使い勝手の良い物理スイッチを多数配置
  • 驚きの航続距離: ロングレンジモデルは最大約495km(WLTP)と、日常使いには十分すぎる性能
  • 日本での期待: 現在は欧州限定だが、日本の道路事情にマッチするスペックに注目が集まる
ヒョンデ アイオニック3 N LINEのインテリア

Image:Hyundai


アイオニック3とは?「小さくても中身は本物」なスペック解説

アイオニック3は、ヒョンデのEV専用プラットフォーム「E-GMP」を採用した最新モデル。

特筆すべきは、その絶妙なサイズ感で、全長約4,155mmと、日本でも扱いやすいコンパクトな設計になっており、さらには日本でも好まれそうな「5ドアハッチバック」形状を持つため、我が国への導入がおおいに期待できるのでは、とも考えています。

主要スペック表(欧州仕様値)

項目標準モデル (Standard Range)ロングレンジ (Long Range)
バッテリー容量42.2 kWh61.0 kWh
航続距離 (WLTP)約342 km 約495 km
最高出力147 HP135 HP
最大トルク250 Nm250 Nm
0-100km/h加速9.0秒9.6秒
駆動方式前輪駆動 (フロントモーター)前輪駆動 (フロントモーター)

注目ポイント:

ロングレンジモデルの方が最高出力がやや低く設定されている点がユニークで、これは、パワーよりも「一回の充電でどこまで遠くへ行けるか」という実用性を重視したチューニングの結果だとも考えられますが、EVだけに「十分なトルク」を確保しているはずであり、まず不足はないであろうと推測されます。

ヒョンデ アイオニック3 N LINEのサイド

Image:Hyundai


デザインと機能:ユーザーが本当に欲しかった「物理ボタン」

デザイン面では、最新コンセプトカー「Boulder(ボウルダー)」の流れを汲む”エッジの効いた”スタイル(そして4点ライト)を採用。

ヒョンデはこれまでアイオニック5に代表される「デジタルピクセル」を中核に据えたデザインを行ってきたものの、ここ最近では「デジタルピクセルに頼りすぎない」デザインを展開しているように見受けられ、「自らを否定することで」自らの歴史を上書きしようとしているのかもしれません。

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Image:Hyundai

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1. 物理ボタンの復活

しかし、最大のトピックはエクステリアよりもインテリアにあり、最近のEVは大型モニターに操作を集約しがちではありますが、アイオニック3は異なる考え方を採用し、モニター下部にはシートヒーター、温度調節、風量、音量ノブといった「運転中にブラインド操作したい機能」を物理スイッチとして配置しています。

そしてこれこそが多くのドライバーが求めていた「進化の中の安心感」ではないか、と評価されているわけですね。

2. 新世代OS「Pleos Connect」

そしてアイオニック3では欧州で初めて「Android Automotive OSベース」の新システムを搭載。

12.9インチ(または14.6インチ)の巨大なスクリーンで、スマホのように直感的な操作が可能です。

ヒョンデ アイオニック3 N LINEのインテリア

Image:Hyundai

3. 意外な収納力「メガボックス」

そのほか、トランク下に設定されるという床下収納「メガボックス」は約119リットル(4.2 cu ft)の大容量。

コンパクトカーながら合計で約440リットルもの荷室空間を確保しており、週末の買い物やレジャーにも十分対応するという実用性を誇ります。


市場での立ち位置:日本に来れば「黒船」になるか?

現在、日本市場におけるコンパクトEVとして、日産サクラ(軽自動車)やBYDドルフィン、そして今後登場するであろうルノー5などが競合となりますが、アイオニック3が日本に導入されれば以下の点で強力な選択肢になるものと思われます。

  • マンションの駐車場でも困らないサイズ
  • 一回の充電で東京〜名古屋間を走りきれる航続距離
  • 「全画面操作」に馴染めない層への高い訴求力

現時点では「欧州向けの魅力的な一台」ではあるものの、日本でのヒョンデの展開(アイオニック5やコナ、インスター)を考えると、これらに追加される可能性も低くはなく、将来的なラインナップ拡充に期待が高まります。

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ヒョンデ アイオニック3 N LINEのフロント(ヘッドライト)

Image:Hyundai


結論:EVは「使いやすさ」の第2ステージへ

これまでのEVは「加速の鋭さ」や「巨大な画面」といった”ガジェット的な”新しさが強調されてきましたが、しかしアイオニック3が見せてくれたのは、「毎日使う道具としてのEVの完成形」。

「EVに興味はあるけれど、あの巨大モニターを使用した操作に馴染めない・・・。」と感じていた層にとって、物理ボタンを備えたこのモデルはまさに理想的な回答となりえるのかもしれず、ぼくら日本のユーザーがこの「使い勝手の良い1台」のステアリングホイールを握ることができる日が来ることを切に願わんばかりです。

ヒョンデ アイオニック3 N LINEのリア

Image:Hyundai


なぜアイオニック3では「フロントモーター」なのか?

多くのE-GMP採用車(アイオニック5など)は後輪駆動(RRD)をベースにしていますが、アイオニック3はあえて前輪駆動(FWD)を採用しています。これはコストダウンだけでなく、雪道での安定性や、荷室容量の確保を優先した結果だと考えられます。

「EV=FRでスポーティ」という固定観念を捨て、より生活に密着した設計思想が見て取れるのがこのクルマの面白いところでもあり、ヒョンデはもう「ここまで考え、実践できる自動車メーカーになった」ということですね。

ヒョンデ アイオニック3 N LINEのフロント正面

Image:Hyundai

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