ランボルギーニがウラカンLP610-4のRWDバージョン、「ウラカンLP580-2(RWD)」を公開(ランボルギーニのオフィシャルページはこちら)。
サスペンション、アンチロールバーの硬さをウラカンLP610-4(4WD)に比較して50%硬くしたとされており、かなりスパルタン、そして腕に覚えのあるドライバーに向けたモデルと言えそうです(”コルサ”モードではオーバーステアとなるセッティングだそうで、ガヤルドLP550-2バレンチノ・バルボーニ同様のドリフトマシンなのかもしれない)。
重量は2WD化によってドライの状態で1420kgから1389kgへとダウン(-31kg)しており、フロントにドライブシャフト等が無くなったことで前後の重量配分は40:60に。
後輪駆動化によってフロントタイヤの駆動は失われますが、そのぶんリアにトラクションがかかるようになっているとも考えられます。
なお日本仕様の比較だと、LP580-2はLP610-4に比べて60キロ軽くなっている模様。
スーパーカーの重量は謎な部分が多いですが、日本仕様では「LP610-4にはフロントリフターが標準装備だが、LP580-2には標準装備されていない」ことも関係しているのかもしれません。
※LP610-4においてもフロントリフターが標準装備でない国もある。そのためフロントリフターつき4WDとフロントリフターなしの2WDでは重量差が最大化
エンジンはウラカンLP610-4と同じながらも580馬力に出力が抑えられ、しかしこれは同じプライスゾーンにあるマクラーレン570Sよりも10馬力高い数値ですね。
出力特性はLP610-4とは異なり最大トルクの75%を1000回転以下で発生するとのことで、かなり乗りやすい車なのではないかと思います。
先に発表されたウラカン・スパイダー同様に気筒休止システムを備え(2016年モデルからはウラカン全モデルがこれを備える)、環境性能も向上。
0-100キロ加速についてはLP610-4に比べて0.2秒遅れの3.4秒(ガヤルドLP550-2比で0.5秒も速い)。
それでもガヤルドLP570-4スーパーレッジェーラと同等の数字ですので、痛快極まりない車と言えるでしょう。
なお最高速度はLP610-4より5キロ低い時速320キロ。
外装においては前後バンパーが変更され、エアフローを改善している、とのこと。
前後バンパー、ディフューザーとも左右下部の張り出しはLP610-4に比べて小さくなっています。
内装も変更は微小で、Aピラーやルーフの素材が変更される程度ですね。
大きな変更ではブレーキがスチールローターになり、ホイールサイズが19インチ(Kariと名付けられている)に。
タイヤは後輪駆動用に設計し直された専用のもの、とのこと。
オフィシャルフォトでは19インチのホイールを装着していると思われますが、デザインはミマスによく似ており、スポークがホイール外周ギリギリに達しているためにかなり大きく見えます。
なお、カリは土星の第45衛星で、北欧神話に登場する巨人の名前(風の神という説も)でもあります。
鍛造20インチのミマス(MIMAS)もまた土星の衛星の名前、そしてギリシア神話に登場する巨人の名前でもありますね。
実際にランボルギーニ・ウラカンLP580-2を見てきた印象は下記にまとめています。
ランボルギーニ・ウラカンLP580-2を見てきた。4WDより質感の高い外装
日本においてもランボルギーニ・ウラカンLP580-2が正式に発表され、オフィシャルサイト上でも情報が公開に。
スペック、ボディカラーのほか様々な情報があり、エンジンサウンドを聞くことも可能。
オプションリストについてはまだ公開されていないようですが(経験上、かなりのタイムラグがある)、ぼくとしてはとりあえず、エンジンルーム内のLEDライトが気になります。
これは文字通りエンジンルーム内をライトアップしてエンジンを魅せるものですが、ガヤルド時代にもあったオプション。
しかしぼくのガヤルドには(年式の問題で)配線が来ていなかったために取り付けが困難で、しかしこれを今回ウラカンでは取り付けることができるかどうか、というのが気になっているわけです。
取付可能であれば実際に購入しようと考えていますが、ウラカンはリアフード形状がガヤルドとは異なっていて、フード内側の反射によって後方視界が損なわれるという問題があり、ガヤルドのように走行中にもLED照明を点灯させるのは難しそうです(基本的には走行中には点灯しないようになっているが、多くのガヤルドが走行中にも点灯可能なようにスイッチを設けている)。
ウラカンは現在クーペ、スパイダーのラインナップですが、エントリーモデルとなるリアホイールドライブ版が登場することはほぼ確定、と言われます。
これは廉価版という設定で、4WDの10%ほど低い価格との噂(画像は非オフィシャルのレンダリング)。
なお名称は「LP580-2」と囁かれており、これはつまり580馬力にデチューンということを意味します。
なお重量はフロントホイールのドライブ機構を取り払うことでマイナス100キロとされ、けっこう魅力的なモデルになりそうですね。
580馬力というと4WDモデルの30馬力マイナスとなりますが、580馬力のすべてを後輪で駆動するということを考えると、相当に刺激的とも言えます。
なお興味深いのはブレーキローターがスチール(4WDモデルはカーボンセラミック・ディスク)になり、ホイールは19インチサイズになるという話があることで、これが事実であればガヤルドのときに比べると4WDとRWDモデルとの差はけっこう大きくなりそうです(ガヤルドではパワーにおいても10馬力の差にとどまっていた)。
加えて前後バンパーは専用となり、すぐに後輪駆動モデルと認識できるようになっているとのことですが、これはガヤルドの最終モデルでも同様の差別化ですね。
このエントリーモデルに加え、「最上位の」スーパーレッジェーラに該当するモデルが登場することもほぼ確定だと思いますが、その場合は4WDとなるのか、ウラカンGT3やスーパートロフェオのように後輪駆動になるのかは不明。
こちらもおそらく外観上の差別化が図られ、やはり前後バンパーは専用のものを持つと考えられます。