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BMW i3の納車から1年。インプレッション、所有した感想などを整理する

2016/04/05

BMW i3 inpression 印象 インプレ 納車 感想 印象

BMW i3 inpression 印象 インプレ 納車 感想 印象

早いものでBMW i3の納車から1年。
ここでざっとこの一年の感想を整理してみます。

おおざっぱにいうとトラブルはあるものの、非常に気に入っていると言って良いでしょうね。
ぼくはBMWを過去に3台新車で購入していますが、いずれもほかのメーカーに比べると事実として「壊れやすい」と言えます。

そのためi3についてある程度は予測していたのですが、トラブルの範囲がちょっと予想を超えているという部分はありますね。
ただしいずれも深刻なものではなく電子制御のエラーが主なもので、そこまはだ許容できる部分。

このあたりディーラーの対応含めて悩ましいところではありますが、i販売店は数が限られており、いろいろと問題があるかもしれないとは感じるところ。

ただし車自体は非常に気に入っており、今まで乗った中でも「最強のセカンドカー」と言えるレベル。
i3はもともとメガシティビークルとして設計されており、そのために近距離の移動に特化していて、高速走行性能や運動性能、高級感といったところを排除して開発されています。
そのために全幅1770、長さ4メートル程度というコンパクトなボディサイズを持ち、フロントドアが短く後部ドアは観音開きという構造は「1名ないし2名の乗車で、狭い街中のパーキングに駐車するのに便利」な構造。
4人つまり後部座席に人が乗ることを考えると不便かもしれない観音開きですが、一人や二人だと後部座席に積んだ荷物の出し入れが非常に好都合です。

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かつ、EV専用として設計されているのでフロアはトランスミッションやドライブシャフトが通ることを考える必要がなく、そのため「フラット構造」。
駐車時に運転席側のドアを開けるに十分なスペースがなくとも、ウォークスルー可能なので助手席側からも簡単に降りることができます(そのために車高=室内高も余裕があるのかもしれない)。

最小回転半径も4.7メートルと驚異的に小さく、取り回しも非常に楽。
装備としても申し分なく、カーボンむき出しのサイドシル、ルーフなど日常目にする部分の満足感もあります。
インターフェースも先進的で、シンプルですが引け目を感じるようなチープさもありません。
ドアはぼくの大好きなサッシュレス構造ですし、ヘッドライトもLED(オプションですが)、ホイールサイズも19インチ(オプションで20インチもある)、フェンダーとのクリアランスも小さく純正でもほぼツライチ、というところも気に入っています。
上部へ行くほど絞ったデザインで、かつライト類が車体の比較的中央寄りに取り付けられているせいでパっと見は軽自動車くらいのサイズに見え、よく無理に割り込まれたりしますが、それはサイズ感とのトレードオフなので「やむなし」というところ。

利便性を重視しているためかフロントサイドウインドウに三角窓を設けて死角を減らしている他(ここはAピラーとドアミラーとが視界を遮ることが多い。とくに欧州で法規が変わりミラーが大きくなった後)、リアサイドウインドウも大きく下にえぐられているので後方からくる車両の確認も容易です。
これは「ストリームフロー・デザイン」によって処理されるため、デザイン性と実用性とを両立していることになりますね。

航続可能距離はぼくの使用方法ではまず問題はありませんが、実際のところもうちょっと「走る」ことを期待しており、やはりもう少し距離は欲しいところ。
テスラ・モデル3までは望みませんが、実際の走行可能距離で300キロほど走ってくれるとありがたいなあ、と思います。
充電は自宅で行うのでとくに不便はなく、深夜電力を使用すれば(アプリで設定可能。充電コネクタを挿しておけば深夜電力の時間に勝手に充電開始)割安で充電も可能。
自動車税も安く、維持費に関しては軽自動車以下で、電費を金額ベースで燃費換算するとリッター55キロほど走ることになるので、ほかに近距離の移動手段として使用しているホンダPCX125よりも燃費が良いということになります(PCXはリッター48キロくらい)。

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運動能力に関しても不満は無く、170馬力相当のモーターは瞬時にトルクが立ち上がるので、感覚的には200ー240馬力くらい。
今までに乗った車だとミニクーパーSよりも上で、アウディTTやレンジローバー・イヴォークと同等という感じですね。
とくに加速しての車線変更や追い抜き・追い越し時には強力なトルクが威力を発揮し、思い通りに車を操ることが可能。
強いて弱点を挙げるならばタイヤが細くやや挙動がナーバス、というくらいですね。

現在走行距離は12,000キロ程度ですが内装がきしみ音を立てたりといったこともなく、さすがはカーボンファイバー製のものコッックを持つだけはあります。
多くの車はぼくの使い方で1年も経つとあちこち音が出るようになるのですが、i3はそのあたり優秀ですね。
なお、この「音」というのはバカにできず、車に対する愛着が一気に薄れたりするので要注意(トヨタではクレームの70%が音に関するもので、やはり気にする人は多い模様)。

だいたい上記のような感じでトラブル以外ではほぼ不満はありませんが、これでもしもうちょっと全高が低く4WDだったら言うことなしだろう、とは思います。
ただ全高が低くなると前述のようにウォークスルーが難しくなるかもしれませんし、4WDであれば価格も高価になるでしょうし(これ以上高価になるのは許容できない)、現状がベストに近いベターなのかもしれません。
よくよく考えるとどの車にも「こうだったら」という点はありますが、i3はそれが非常に少なく、許容できるレベルにあると言って良いでしょうね。
設計思想が明確で、運動性能や走行距離、速度、積載性などをバッサリ切り捨てたことで街なかでの使用に最適化した車を作ることができたのだと思いますが、ここが「一台でなんでもこなそうとする」他社のEVと根本的に異なるところ。

細かいところだと車内の機密性が高いせいか、雨の日の室内が曇りやすく、スポーツクラブの帰りなど自分自身が発汗など水分を出しやすい状況では「すぐに車内の窓が曇る」のはちょっと面倒。
ガソリン車であれば問題はないのですが、EVという性質上エアコンを稼働させるとぐっと電力を消費するので、ここは実用面で改善して欲しいところ。

もし今後トラブルを解消でき、有償でもバッテリー容量のアップデートを受けることができるのであれば(額にもよりますが)、アップデートして乗り続けたい、とは考えます。
しかしながらトラブルが解消されない場合もあり、それに備えて常に次期候補を探している状態でもあります。

BMW i3の発注時から納車まで、そして納車以降の状況、ほかi3ネタはこちらにまとめています。



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