| ヘネシー・ヴェノムF5に積まれるエンジンはアルミ削り出し |
ヘネシーがモンタレー・カーウィークにて、「ヴェノムF5」に搭載されるエンジンを発表。
ヘネシーはアメリカンマッスルカーのチューニングカンパニーとしても知られますが、オリジナルの車として「ヴェノム」シリーズを販売してきたことでも有名。
そしてその「ヴェノム」はこれまでブガッティ・ヴェイロンと「世界最速」の座をかけて抜きつ抜かれつの争いを繰り広げており、最新世代のヴェノムがこのエンジンを搭載する「F5」ということになります。
なお、ヴェノムF5自体はすでに発表されていますが、今回こうやってエンジンを公表するということは「現在、発売に向けて最終調整中」といったところなのでしょうね(最近はとりあえず”発表”し、実際の”発売”はそのずっと後、というパターンが多い)。
今回、同時に「世界最速」が2台登場
なお、今回同じく「世界最速」を標榜するハイパーカーが同じアメリカから登場しており、そちらは「SSCトゥアタラ」。
ヘネシー・ヴェノムF5、SSCトゥアタラともに時速300マイル、つまり483キロを達成すると主張しており、両者が実際に発売されれば「どちらが速いか」が注目の的となりそう。
ヘネシー・ヴェノムF5のエンジンは7.6リッターV8ツインターボ、1600馬力。
一方のSSCトゥアタラは9リッターV8ツインターボ、1350馬力(レース用フューエルで1750馬力)。
このエンジンは鋳造ではなく、アルミブロックからの削り出しにて製造されるといい、つまりは「とんでもなくコストのかかったエンジン」。
ただし負荷に耐えられるようにスチール製スリーブを圧入しており、圧縮比は9.3:1(ターボエンジンなので、それほど高いわけではない)。
なおヘッダー(エキゾーストマニフォールド)はチタンのように見えますが、ステンレススティール製、とのこと。
なお、ヴェノムF5の車体重量は1338kgで、これはケーニグセグ・アゲーラの1330kgに近く、しかしSSCトゥアタラの1247kgよりはちょっと重い値ですね。
ヘネシーはこのエンジンをもって「F5が時速483キロを超えるのは確実であり、0-300キロまでは10秒以下で到達可能」だとしており、ハイパーカーの争いは新次元に突入しそうな勢いです。
ちなみにヘネシー・ヴェノムF5について今回は「エンジン」、SSCトゥアタラについてはエンジンのみを先に公開したということになりますが、こういった事例を見るに「アメリカ人はほんとうにエンジンが好き(しかもV8)なんだなあ」と思います。