たぶんその性能はスーパーカーなみ
フェラーリコレクターにして映画監督、そして自身の自動車メーカー「スクーデリア・キャメロン・グリッケンハウス=SCG」を設立したジェームズ・グリッケンハウス氏。
これまでもフェラーリのようなデザインを持ち、日産GT-Rのエンジンを搭載したスーパーカー「SCG004」などを発表してきましたが、最新プロジェクトはなぜか「究極オフローダー」。
ちなみにエンジンはミドシップ(だからルーフにシュノーケルがある)、4シーターとなりますが、フロントシートの2つは「接近して」設置され、リアシートは「離れて」配置。
SCGいわく、こうすることで「全員が前を見ることができる」ので、悪路を走っても乗り物酔いをしにくいのだ、とのこと(キワモノかと考えていたら、けっこう真剣なクルマだった)。
BOOTの購入者はバハ1000にも出場可能
このオフローダーについては、「BOOT(ブーツ)」と名付けられてこれまでにもチョコチョコと情報が公開されてきましたが、今回はほぼ市販モデルに近い状態の4ドアモデル版のレンダリングを自身のFacebookに公開し、2021年から納車を開始すること、すでに2ドア版は5台を販売したことに触れています。
なお、この2ドアモデル購入者には「世界一過酷なレース」と言われる”バハ1000”の出場枠が”早いもの勝ち”でいくつか付与される模様(そしてバハ1000に参戦する場合はSCGのサポート付き)。
この「バハ1000」はバハ・カリフォルニア半島で開催されるオフロードレースで、1000マイル(1609キロ)という長距離のタイムを競い、現在のところ「世界最長のノンストップレース」。
同様に過酷なオフロードレースだと「ダカール・ラリー」が有名ですが、ダカール・ラリーは休息日があるという点、マラソンステージやリエゾンの存在という点で「ルールに則った紳士のモータースポーツ」という印象があるものの、このバハ1000は「スタートからゴールまでぶっ通しで走り、一番最初にたどり着いたものが勝つ」という、実にアメリカっぽいレースです。
そして「BOOT購入者がこのレースに出場可能」ということは、当然それだけのポテンシャルをBOOTが持つということに他ならず、近日中に発表されるであろうそのスペックについても期待がかかります。
フル装備のBOOTは3000万円オーバー
なおスクーデリア・キャメロン・グリッケンハウスは今回BOOTの価格についても触れており、シンプルなベーシックモデルで166,750ドル、フル装備のモデルで287,500ドル(3100万円くらい)。
2020年モデルは20台、2021年モデルは17台を生産するようですが、現在購入できるのは残念ながらマンハッタンにあるディーラー1件でのみ、とのこと(今後増加する可能性あり)。