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フォードが2.3リッター「エコブースト」マスタングにパフォーマンス、ハンドリングを向上させて「エコ」でなくなるオプションを発表した件

2019/04/17

マスタングがV8エンジンを搭載したアメリカンマッスルだったのは昔の話

フォード・マスタングに「パフォーマンスパッケージ」が追加に。
正確に言うならば、2.3リッター4気筒「エコブースト」エンジン搭載モデルにパフォーマンスパッケージが追加されたということになり、ノーマルの310馬力から330馬力にパワーアップ。

なお、「エコブースト」と「パフォーマンス」というのはやや矛盾があるように思いますが、そもそも「エコブースト」とはフォードの小排気量ターボ「環境」エンジン。

「エコブースト」自体は悪くない

フォードはこれまでの大排気量エンジンをどんどんエコブーストエンジンに置き換えていますが、よってあの「フォードGT」すらエコブーストエンジンを搭載することに。

エコブーストエンジンそのものは素晴らしく、環境性能と出力とをバランスさせた高性能ユニットではありますが、そのネーミングがあまりに「エコ」なのがスポーツカーにとってはマイナスに働くようには思うわけですね。

それでもやはり「エコブースト」はフォードのキモ入りエンジンなので、コンパクトカーだろうがスポーツカーだろうがエコブーストエンジンを搭載する以外にほかはなく、このエンジンを「売ってゆく」しかないのだろうと思います(つくづくネーミングは難しいなあ、と思う)。

加えてマスタングというとアメリカンマッスルの代名詞のようなクルマであり、そのクルマに「2.3リッター4気筒」というと「え?」となり、さらに「エコブースト」とくるともういちど「え?」。

しかしながらこれも時代の流れであり、近年の小排気量ターボは大排気量NAに劣らないパフォーマンスを発揮するため、事実上の問題はないのだと思われます。

なお、V8エンジン搭載のマスタングが「マッチョ」だとすると、4気筒ターボエンジン搭載のマスタングは「細マッチョ」というべきなのかも。

それはともかくとして、この「パフォーマンスパック」はターボチャージャーの変更を含むかなり「本気」なキットであり、これを装着すると上述のように330馬力へと出力が向上するほか、0−100キロ加速は4秒半ばへ突入し(2.3リッター4気筒エンジンでこのタイムが出せるのも驚き)、最高速度は時速250キロへ(ベースモデルに比べると55キロも速い)。

そのほかエキゾーストシステムの変更によってテールパイプは4本出しとなり、サウンドもよりワイルドに。
サスペンションも専用の強化品へと変更され、フロントブレーキも対向4ピストン式のハイパフォーマンスタイプ(V8エンジン搭載のマスタングと同じもの)へ。

さらにはLSDのロック率も高くなり、ステアリングシステムの調整、ABSやスタビリティコントロールがサーキット寄りになるなど、その変更範囲はかなり大きいようです。

外観上だとマスタングGTから拝借したフロントスプリッターが装着され、ブラックのグリルと専用バッジが追加に。
加えてドアミラー、リアスポイラー、ホイール、ストライプは「メタリックグレー」に。

この「パフォーマンスパック」に加えてフォードは「エコブーストハンドリングパッケージ」も追加しており、これはより幅の広い19インチホイールにピレリPゼロ・コルサ4、より太いスタビライザー、トルセン式デフ、レーシーなセットアップがなされたマグネライドサス、セミメタリックブレーキ(これはどのようなものか不明)がセットになるもの。

これらパーフォーマンスパック、ハンドリングパッケージを装着するともいっそう「エコブースト」とはイメージ的にかけはなれた存在になりそうですね。

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