| テスラ・モデル3の原価は意外と高い? |
Model 3 between Model S and Model X at the Tesla showroom at the Westfield UTC mall in San Diego, in January 2018. | usage worldwide Photo by: Frank Duenzl/picture-alliance/dpa/AP ImagesテスラCEO、イーロン・マスク氏がモデル3の生産コストについてツイート。
自動車メーカーのトップがその原価について言及(しかもツイッターで)するのは極めて異例だと言えますが、これも「さすが(というか”やはり”)イーロン・マスク」といったところ。
なお、モデル3の生産コストについては「週当たりの生産が10000台に達すれば、その原価が28000ドルに落ちる」とのこと。
まだまだ週1万台には程遠い
なお、現在のモデル3生産状況は「週3500台」。※週1万台は予定していた「ほぼMAX」のペースに近い
そして販売価格は3500ドルなので、実際のところ利益が出ているのかどうかは微妙です(現時点での生産コストはわからない)。
そして、この「コスト」にどこまで入っているのかはこれまた明確ではないのでなんとも判断できませんが、この数字を見るに「けっこうコストが高いんじゃないか(もしくは売価が安いんじゃないか)」という印象も。
テスラはその販売形態について「メーカー直販体制」を取っており、そのために中間マージンが少ないのが特徴。
ほかの自動車メーカーだと、メーカーが一旦「ディーラー」に販売し、ディーラーが今度は消費者に販売するので、メーカー側とディーラー側両方の利益が必要になりますが、テスラの場合はメーカーが直接消費者へと販売するために「利益が小さくても済む」ことに。
つまり、より高い原価のクルマをより安く販売できるということになりますが、その意味でもテスラは「お買い得」なんじゃないかと思ったり。
なおテスラのクルマは「得れば売るほど赤字」だと当初から言われており、一定の台数を販売しないと黒字転換できない構造なのでしょうね(最初から黒字になるような価格設定だと今度は高すぎて誰も買わない)。
ちなみに自動車史上「得れば売るほど赤字」なクルマはいくつかあり、有名なのはホンダNSX(初代)やマクラーレンF1。
ただし実際はどうなのかわからず(自動車メーカーが販売予測を立てず、もしくは無視し赤字覚悟で製品を企画するとは考えがたい)、これは「売るためのプロモーション」なんじゃないかと思うこともあります。
なお、こちらはテスラ・モデル3が納車されたのち、1時間後にはもうシャシーダイナモにてパワーチェックを行なったという動画、「Tesla Model 3 From Canadian Delivery To Dyno」。
430馬力を記録しており、価格を考えるとテスラ・モデル3は相当にコストパフォーマンスが高いということになりそうですね。