
Image:Tesla(X)
| 結果的に、テスラがモデル2をキャンセルし、モデルYの廉価版を登場させることについては「正しかった」のではと考える |
なんだかんだ言いながら、イーロン・マスクCEOの判断はいつも「長期的に正当性が証明される」
さて、テスラが今晩(日本時間)にもモデルYの廉価版を発表する見込みですが、それを前にいくつかのティーザー画像 / 動画をX上へと公開。
おそらくはすでにリークされている通りの外観となる可能性が高く、文字通り「いくつかの装備を簡略化した」モデルYとなりそうです。
なお、この「廉価版モデルY」には多くの期待が寄せられていると見え、テスラの株価はこの新型車の発表を前に約5%の値上がりを見せており、しかし発表直後に「がっかり」ということで株価が下がったりしないかは気になるところ。
@SawyerMerritt spotted an uncovered cheaper Model Y variant driving near Giga Texas pic.twitter.com/Fy6devXree
— Ryan Mable (@RyanMable) October 2, 2025
新型モデルYはボクらが期待したようなクルマにはならないかもしれないが
なお、この新型モデルYにつき、いわゆる「モデル2」と呼ばれた”専用設計を持つ”廉価モデルに変わるもので、そしてこのモデル2は「サイバーキャブ」にリソースを割かねばならぬという理由でプロジェクトが御蔵入りになってしまった悲運のモデル。
このモデル2は「モデルYよりも大きく価格が低くなる」こと、その低価格によって中国の格安EVと互角に渡り合い、失われたシェアを取り戻すことが期待されていて、そのため「モデル2計画が中止された」と報じられたときには大きな失望売りを誘っています。
— Tesla (@Tesla) October 5, 2025
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テスラが「25,000ドルの」安価なモデル2計画をキャンセルしたとの報道。イーロン・マスクはこれを否定するも、株価は「マイナス成長」発表時よりも大きく下がる
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結果的に「モデル2」の販売を見送って正解だったのかもしれない
ただし今考えると「モデル2を発売しなくてよかったな」とも考えていて、というのもモデル2を発売していたとしても、「過激な」値引きを繰り返す中国の自動車メーカーには到底対抗できないものと思われ、その一方、既存モデルよりも安価ということでモデル3やモデルYの販売を侵食し、開発コストが吸収できないままにテスラの収益を食いつぶしてしまう可能性が高いと思われるから。
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そう思うと、モデル2ではなく、すでに開発コストが吸収できているものと考えられるモデルYを「安価で販売できるよう」仕立て直したほうが「リスクが小さく、しかし収益性に優れる」ものと考えられ、これらを考慮するに「やはりイーロン・マスクCEOは正しかった」のかもしれません(価格競争に参加して体力を失い、自滅するようなマネはしなかった)。
— Tesla (@Tesla) October 6, 2025
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参照:Tesla(X)