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日本車なのに「海外生産」。トヨタ、ホンダなど国産メーカーが国外で製造する「海外製造日本車」の輸入が「ジムニーのおかげで」29年ぶりに記録更新

日本車なのに「海外生産」。トヨタ、ホンダなど国産メーカーが国外で製造する「海外製造日本車」の輸入が29年ぶりに記録更新

Image:Marti Suzuki

| この記録の牽引役は「ジムニーノマド」 |

記事のポイント

  • 歴史的記録: 2025年の逆輸入車数は約11.1万台。1995年以来、29年ぶりに過去最高を更新
  • スズキの独走: インド製「5ドアジムニー・ノマド」が大ヒット。逆輸入車数は前年比7倍超へ
  • トヨタの戦略: 日米貿易摩擦を考慮し、米国製「タンドラ」や「ハイランダー」を日本へ導入決定
  • 市場の分断: ホンダ・日産が逆輸入を減らす中、スズキとトヨタが対照的な動きを見せる

自分の愛車も「海外生まれ」かも?逆輸入車ブームの再来

「日本車なら日本で作っている」というのは今や過去の常識になりつつあり、最新のデータによると、2025年に日本国内で販売された「日本メーカーの海外生産車(広義での逆輸入車)」は11万1,513台に達し、バブルの余韻が残る1995年の記録を塗り替えることに。

なぜ今、あえて海外で作った日本車を「日本へと輸入」する動きが加速しているのか?

その中心にいるのは驚異的な成長を遂げるインド生産のスズキ車、そして(今年以降となりますが)政治的背景を背負ったトヨタの北米モデルだと分析されています。

Suzuki (1)

Image:Marti Suzuki

参考:逆輸入車とは

「逆輸入車」の定義は広く、一般に解釈されているのは以下の3パターンです。

海外専用モデル(日本未発売) トヨタの「タコマ」や「セコイア」のように、そもそも日本国内では正規販売されていない大型ピックアップトラックやSUVなどを輸入業者が日本に持ち込むケース

海外生産モデルの国内導入 ホンダの「シビック(一時期)や二代目NSX」、トヨタの「ハイラックスやGRスープラ」のように、日本のメーカーがタイやイギリス、アメリカ、オーストリアなどの海外工場で作ったものをメーカー自身が日本で販売するケース(今回はこの例)

日本生産・海外仕様車 日本で製造して海外へ輸出した車両を、現地で登録される前、あるいは中古車として日本に買い戻すケース(一時のトヨタFJクルーザーなど)

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スズキの「インド戦略」が市場を席巻

今回の記録更新の最大の功労者はスズキであり、スズキは前年比で逆輸入車数を7倍以上に増やして年間4万3,266台を国内に投入しています。

つまりは2025年の「逆輸入車」の半分近くを占めているわけですね。

牽引役は「5ドアジムニー」

もちろんこの増加は日本中のファンが待ち望んだ「ジムニー 5ドア(現地名:ノマド)」の導入が決定打となっており、インド工場を世界戦略の拠点とするスズキは、同モデルや新型SUV「フロンクス」を日本へ逆輸入することによって国内ラインナップの強化を図っています。

Suzuki (2)

Image:Marti Suzuki

主要メーカーの逆輸入車・動向データ(2025年)

そして2025年の統計では各社の戦略の違いが鮮明に表れる結果となっており、その概要は以下の通り。

メーカー2025年逆輸入数前年比主な輸入モデル・動向
スズキ43,266台+700%超5ドアジムニー・ノマド、フロンクス(インド製)
ホンダ37,022台-18%WR-V(インド製)の供給調整により微減
日産9,595台-33%タイ製モデルなどの輸入を縮小
トヨタ9,587台-33%昨年は減少。しかし、2026年に向け大幅増の予感
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トヨタの次なる一手:米国から「巨大SUV」がやってくる

こういったトレンドを踏まえ、興味深いのは今後のトヨタの動きです。

昨年こそ数字を落としたものの、トヨタは今後、米国工場で生産される3つの重要モデルを日本へ導入することを明言しています。

  1. タンドラ: フルサイズの巨大ピックアップトラック
  2. ハイランダー: 北米で人気の3列シートSUV
  3. カムリ: 米国で圧倒的シェアを誇るセダン

これは「多様なニーズに応える」という建前に加え、日米の貿易バランスを改善するという政治的な配慮も含まれていると見られており、導入初年度は「飢餓感」もあって大きく販売台数を伸ばすこととなるのかもしれません。

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Image:TOYOTA

競合比較と課題:日本の道に「デカい車」は合うのか?

スズキが「コンパクト・実用性」という日本市場の王道を行く逆輸入を進める一方、トヨタは「大型・ラグジュアリー」という対極の戦略をとっています。

  • 価格の壁: 米国製モデルは輸送コストや為替の影響で高額になりやすく、どこまで需要を掘り起こせるかが鍵
  • サイズの壁: タンドラのようなフルサイズトラックは、日本の狭い路地や駐車場では扱いづらく、ニッチなファン向けに留まる可能性も
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Image:TOYOTA

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結論:逆輸入車は「コスト削減」から「選択肢の多様化」へ

かつての逆輸入車は「海外の方が安く作れるから」というコスト面での理由が主でしたが、しかし現在は、「その国でしか作っていない魅力的なモデル」を日本へ持ってくるというポジティブな戦略へと変わっています。

ジムニーノマドのように、海外での成功が日本へ還元される流れは今後も続くであろうとみられており、次にぼくらが検討する一台は、インド産のスズキ、あるいはアメリカ産のトヨタなのかもしれません。

実際のところ、日本のメーカーにとっての「第二の故郷」はインドになりつつあるのが現状で、インドは現在「世界第3位の自動車市場」へと成長していますが、ここで鍛えられた「安くて、タフで、スタイリッシュ」なクルマは日本の消費者にとっても非常に魅力的なスペックを持っています。

今回の「逆輸入車の増加」は、日本車が「メイド・イン・ジャパン」という枠を超え、「デザイン・イン・ジャパン、メイク・バイ・ワールド」の時代へ完全に移行したことを示しているのかもしれませんね。

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