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2019年新成人が欲しい車は「アクア」。あこがれの車1位も例年通り「BMW」なるも、上位にポルシェ、フェラーリ、ランボルギーニが入る。若者の間に「上昇志向」が発生していると考えるその理由

2019/01/10

近年の若者はこれまでの世代に比べ、稼ぐことと消費することに貪欲だ

毎年恒例、ソニー損保による「新成人のカーライフ意識調査」結果が公開に(統計の結果はこちら)。

ここでやはり気になるのは「欲しいクルマ」「あこがれのクルマ」。
後に詳細を述べますが、「欲しいクルマの1位はアクア」で、これは実際に2018年の新車登録ランキング2位(1位はノート)だったので、まずまず順当と言えるもの。

なお、「アクア」は2017年、2018年のアンケートにおいても”欲しいクルマ”1位を獲得しています。

そして「あこがれのクルマ」の1位であるBMWはについても、様々なアンケートにて常に首位を取ることでも知られていますね。

もし自分が新成人だったらどう答えていただろう

そして、ぼくが新成人だったどう答えるだろうな、とふと考えるわけです。

ぼくが新成人の頃はとにかくお金がなくて、乗っていたのは14万円で購入した中古のトヨタ・レビン(信じられないかもしれないが、当時は86レビンがこの価格で買えた。補修歴ありの過走行車だったけど)。

その後就職しても新車など「夢のまた夢」と考えていて、輸入車に至っては「いったいどんな金持ちが買うんだろうな」と考えていたので、たぶんぼくが新成人の頃にこのアンケートに答えるとしたら、「欲しいクルマ」はやっぱりアクア、いやちょっとヒネってキューブくらい。

「あこがれのクルマ」については、当時のぼくにとってメルセデス・ベンツやBMWは「雲上」ブランドだったので、せいぜい夢見て(無理だろうけど)「レクサス」あたりだったんだろうな、という感じ。

なお、その頃ランボルギーニやフェラーリというと完全に異世界レベルで、「犯罪者か地主くらいしか乗れないんじゃないか」と考えていたほど。

それがなぜかランボルギーニやポルシェに乗れる身になってしまったので、人生とはまことに不思議なものです。

ちなみに今では「BMW」については「まあ買えるレベル」と認識していますが、今でも「メルセデス・ベンツ」については「どこの金持ちが買うんだろうな」と考えているのは変わりがありません。

実際のところ、今までメルセデス・ベンツを購入できる額のクルマを何台か購入しているものの、それでもぼくの中では当時の「メルセデス・ベンツ」の雲上っぷりがハンパなく、今でも「手が届かないブランド」だという気持ちがあります(きっと”手が届かない”と刷り込まれているのだと思う)。

それはともかくとして、バブル期を経験したぼくですら、「BMWやメルセデス・ベンツは手が届かない」と考えていて、それを考えると現代の若者一般が「クルマなんて買えない」と考えるのも無理はない話。

ただ、なんとかすればなんとかなるもので、つまり買おうと思えば(どんなに高額なクルマでも)意外と買えたりするのですが、若者はそもそも「高額な買い物をしたことがないので」買い方自体を知らないというか、「お金をつかうこと」自体に抵抗感というか戸惑いがあるのかもしれません。

新成人の意識調査結果を見てみよう

前置きが長くなりましたが、新成人の意識調査結果。
順を追って見てゆきましょう。

20歳のうちに欲しいクルマのトップは男女ともに「アクア」

まず「20歳のうちに購入したいクルマ」、男性/女性ではこんな感じ。
正直、ぼくが新成人のころ、アクアと同じ金額のクルマすら買える気がしなかったので、アクアであっても買おうと考える人がいるというのはむしろ「頼もしい」と考えています。

男性女性
1位トヨタ・アクア トヨタ・アクア
2位日産ノート 日産ノート
3位トヨタ・プリウス日産キューブ
4位フォルクスワーゲンスズキ・ラパン
5位BMW フォルクスワーゲン
6位 トヨタ・ヴィッツ (BMWと同位)日産マーチ
7位 日産キューブ トヨタ・パッソ
8位 ホンダ・フィット (キューブと同位) レクサス
9位 レクサス スズキ・ハスラー
10位SUBARUインプレッサBMW

将来欲しいクルマはこうなっている

こちらは20歳のうちではなく、「いつかは欲しい」クルマ。
20歳の新成人が答えたにしてはけっこう野心的な内容だと考えていて、けっこう高額なクルマが上位にあるのは嬉しい限りですね。

1位BMW(1/3シリーズなど)
2位レクサス(LX/NXなど)
3位メルセデス・ベンツ(Aクラス/Cクラスなど
4位フォルクスワーゲン(ゴルフ/ポロなど)
5位ポルシェ(911カレラ/マカンなど)
6位トヨタ・アクア
7位フェラーリ(カリフォルニア、ラ・フェラーリなど)
8位ランボルギーニ(アヴェンタドール、ウルスなど)
9位日産GT-R
10位トヨタ・プリウス
11位アウディ(A1/A3など)
12位日産ノート
13位トヨタ・クラウン
14位トヨタ・ヴェルファイア
15位ミニ(MINI ONE/MINI COOPERなど)

たぶん若い世代ほど野心に溢れている

なお、ぼくが思うのは、現在の新成人およびその周辺世代はけっこう野心に溢れていて、上昇志向が強いんじゃないか、ということ。

つまりデジタルネイティブとも言える世代ですが、小さい頃からオンラインゲームでの装備の売買や、その後はメルカリ/ヤフオク!などでの転売、仮想通貨への投資、Youtubeなどで「お金を稼ぐ」方法をよく知っていて、実際に身の回りにそういった人がいたり、ネット上でのセレブやお金持ちに憧れる人が(他の世代に比べて)多いんじゃないかと考えています。

そういった人々はお金を稼ぐことやつかうことに対して罪悪感を感じておらず、バンバン稼いでバンバン消費することを一番に考えている、という雰囲気も感じられますね。

実際にハイブランドのショップに行っても、お客は「バブル経験層(のオッサンかオバハン)か、20歳前後の若者(後者の勢いには本当に驚かされる)」しか客はいなくて、その間はつまり「バブルが弾けた後、望みが持てなかった世代」だと考えられ、つまり”高望みしない”層なのかも。

そういった世代はお金を稼ぐこと、お金を使うことにあまり関心が持てず(これは当時世間がそういった雰囲気だったのでかわいそうな部分ではありますが)、かつお金を稼ぐ方法も(実は稼げるのだということも)知らず、高額消費そのものに価値を見いだせないのでしょうね。

そういった世代(20代後半~30代後半?)は「クルマがステータスシンボルだった時代はもう終わった」と冷ややかですが、20歳前後になると逆に「(西海岸のラッパーばりに)儲けてフェラーリを買う!」という人が多く、明らかに世代間で差があるように思います。

よって、もし若い世代からビジネス界のカリスマや、ドカンと稼ぐユーチューバーがたくさん出てくれば、もっと雰囲気が変わり、より若い人々がお金を稼ごうと思うようになって(お金は”稼げる”と思うようになる)、皆が稼いだお金を思いっきり使うようになるんだろうな、とも考えています。

VIA:ソニー損保

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