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ウィリアムズが「ニュルを7分20秒以下で走れる」FCEV用プラットフォームを公開。新興メーカーにとってはこれを使用することで新規参入のハードルが下がることに

2023/09/10

ウィリアムズが「ニュルを7分20秒以下で走れる」FCEV用プラットフォームを公開。新興メーカーにとってはこれを使用することで新規参入のハードルが下がることに

| 実際に新生デロリアンはウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングの車体を使用 |

EV時代になれば参入障壁が低くなり、様々なチャンスが生まれることに

ウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング(WAE)は2010年にウィリアムズF1チームから独立し、それ以来様々な自動車業界の抱える課題に対するソリューションを提供していますが、今回は「EVRh」と命名されたエレクトリックスーパーカー向けプラットフォームを公開。

なお、ちょうど1年前には「EVR」プラットフォームが発表されており、こちらは85kWhサイズのバッテリーを備え、車体重量1,800kg未満、急速充電に対応することによりわずか20分でバッテリーをチャージでき、満充電あたりの走行距離は約450kmというスペックを持っています。

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今回のウィリアムズEVRhは「水素」パワートレーン対応

そして今回発表されたのがEVRの進化版であるEVRhで、こちらは「h」の文字でもわかるとおり、水素パワートレーンに対応したことが特徴です。

ただしこれは「水素を燃焼させる」内燃機関ではなく、水素と酸素の化学反応によって電気を発生させる水素燃料電池(またはFCEV)を想定しており、発生した電力は最新の液冷式バッテリーパックに蓄えられるという構造を持っています。

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そしてこのバッテリーパックはEVRhプラットフォームのコンポジット構造内へと収納され、WLTPサイクルによる「予想」航続距離はなんと600km。

さらに0−100km/h加速はわずか2.5秒未満だとされ、完成状態での車体重量が1,900kgにとどまるとされるので、「非常に軽量」な部類と言えるかもしれません(リマック・ネヴェーラの重量は2,150kgである)。

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さらにウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングは「最低でも577馬力を発生する」と見積もっており、さらには搭載されるエレクトリックモーターの数を増やすことで出力をさらに上げることができ、おめけに「後輪駆動」「全輪駆動」など様々なセットアップに対応できる、とも。

さらにセットアップ次第ではニュルブルクリンクを7分20秒以下で周回することも可能だとしていますが、これはつい最近までEV最速記録を保持していたテスラ・モデルSプレッドの7分25秒298よりも大幅に速いタイムです(現在、EVにおけるニュルブルクリンク最速記録を持つのはリマック・ネヴェーラで、7分5秒298で走っている)。

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もちろんウィリアムズが自社名義のハイパーカーを発売するわけではない

なお、今回ウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングがEVRhプラットフォームを発表したからと言って、すなわちウィリアムズがエレクトリックハイパーカー業界に殴り込みをかけるということを意味しているわけではなく、ウィリアムズの目的としては「OEMとしてのプラットフォーム供給」。

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つまり、新興スーパーカー / ハイパーカーメーカーがこのEVRhを使用してクルマを作り販売することを支援するというを目的のもとに設計されており、実際に新生デロリアンはウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング製のプラットフォームを使用していると言われていますね。

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そして新興スーパーカー / ハイパーカーメーカーにとっては、ウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングに開発や製造を委託することで開発機関やコストを大きく圧縮でき、さらに「自動車業界意外からでも」スーパーカー / ハイパーカー市場へと参入できることになり、この市場を狙う新規参入組にとってウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングは非常にありがたい存在だということになりそうです。

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